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主な新興国/米国経済ニュース(19日)

増谷栄一The US-Euro Economic File代表

米著名投資家バフェット氏、米GMの株式300万株を買い増し

米国の著名な投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイは2014年4-6月期(第2四半期)中に、“リコール(無償回収・修理)危機”の渦中にある米自動車最大手ゼネラル・モーターズ<GM>の株式を新たに約300万株買い増ししていたことが分かった。米経済専門オンラインメディア、CNNマネーが15日に伝えた。

これは同社が米証券取引委員会(SEC)に提出した報告書で明らかになったもの。CNNは、「バフェット氏のGMへの信頼感はリコール危機にもかかわらず揺るぎない」と評している。GMは今年だけでエンジン点火スイッチの不具合などで数百万台もの大量のリコールを実施したものの、第2四半期の米国市場での新車販売台数(乗用車とトラック)は前年比7%増の80万6000台と好調で、市場シェアも変わっていない。また、世界全体の販売台数も南米と欧州で減少したものの、中国で過去最高の売り上げを記録したことから、前年比ほぼ横ばいの250万台を維持している。

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米ターゲット、売り上げ減対策として米国内1800店舗で深夜営業開始へ

米小売り大手ターゲット<TGT>は、深夜の買い物客を取り込む戦略の一環として、今月から米国内にある営業店舗の半数以上に相当する約1800店舗の閉店時刻を従来よりも最大2時間延長し、深夜まで営業する。米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が15日に伝えた。

従来の営業時間は平日・土曜は午前8時から午後10時、日曜は午前8時から午後9時までとなっているが、今後は、平日・土曜の閉店時刻を午後11時または午前零時、日曜は午後10時または午後11時まで、いずれも最大2時間延長するとしている。これによって、同社はここ1年以上続いている買い物客の減少や既存店ベースの売り上げの減少に歯止めをかけたい考えだ。

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米アプライド・マテリアルズ、2014年5-7月期は利益が予想上回り株価急騰

米半導体製造装置大手アプライド・マテリアルズ<AMAT>が先週14日に発表した2014年5-7月期(第3四半期)決算は、純利益が前年比79%増の3億0100万ドル(約310億円)、1株当たり利益(希薄化後)も同71%増の24セントと、大幅増益となった。また、企業買収コストなど一時的項目を除いた調整後の1株当たり利益は同57%増の28セントとなり、アナリスト予想の27セントを上回った。

一方、売上高もスマートフォンや半導体メモリを製造する顧客からの需要に支えられて、同15%増の22億7000万ドル(約2320億円)となった。しかし、アナリスト予想の22億9000万ドル(約2340億円)は下回った。また、今期(8-10月期)の業績見通しについては、調整後の1株当たり利益は25-29セントと予想し、アナリスト予想の26セントを上回った。売上高は10-17%増と予想し、アナリスト予想の約15%増と一致している。同社の株価は15日、6.29%高の22.48ドルと、急騰している。

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英FTSE、ロシアのズベルバンクとVTBを指数銘柄から除外せず

ロンドン証券取引所の主要株式指数であるFTSE指数の開発・管理を行っている英国のFTSEインターナショナルは先週末、ウクライナ危機をめぐる西側の対ロシア制裁第3弾とロシア政府による食品輸入禁止の報復制裁の決定という東西関係の悪化を受けて、指数構成銘柄からロシア連邦貯蓄銀行(ズベルバンク)と国営金融大手VTB(対外貿易銀行)の2行を外すかどうかについて検討していたが、条件付きで当分の間、指数銘柄として維持することを決めた。モスクワ・タイムズ(電子版)などが17日に伝えた。

これは米モルガンスタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)が1週間前の8日に同様な決定を発表したのに続くもの。ただ、FTSEは、もし、これらのロシアの大手国営銀行2行が新株を発行した場合には、新株の流通市場での売買が西側の対ロ制裁に抵触するかどうか不透明なことから、FTSE指数から外すことになるという条件を付与している。FTSEでは、「実際には、これら2行が新株を発行する可能性はかなり低い」としている。

EU(欧州連合)は7月31日に発表した第3弾の対ロ制裁で、欧州の個人投資家や銀行などの企業がズベルバンクやVTB、国営天然ガス大手ガスプロム傘下のガスプロムバンク、ロシア農業銀行などロシア政府が過半数の株式を保有する国営の金融機関が新規発行する社債や株式、また、残存期間が90日を超える社債や株式を購入するか、または売却することを禁止した。

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インドネシア国営石油プルタミナ、カレン社長が辞任

インドネシアのダフラン・イスカン国営企業相は18日、記者団に対し、国営石油大手プルタミナのカレン・アグスティアワン社長兼CEO(最高経営責任者)(55)が一身上の都合で退任したことを明らかにした。ジャカルタ・ポスト(電子版)が伝えた。

カレン社長は、辞任の理由として、家族との生活を優先したとしている。また、同社長は今後、米国の名門校ハーバード大学で教べんをとりたいとしている。ダフラン国営企業相によると、同社長は以前にも辞意を表明したことがあるが、政府は慰留していたという。ハーバード大学はすでに同社長と連絡を取り合っており、近い将来、同大学で教べんをとる見通し。

また、ダフラン国営企業相は、カレン社長の辞任は政府の燃料価格の引上げ計画とは関係がないとし、政府による解任説を否定した。

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ブラジル中銀週報:2015年政策金利見通し、11.75%へ引き下げ

ブラジル中央銀行が18日に発表した先週の経済週報「フォーカス・ブルティン」によると、同中銀の委託を受けた民間アナリストが予想した2014年末時点の政策金利見通しは、前週予想の11%のまま据え置かれた。据え置きは11週連続。1カ月前の予想も11%だった。しかし、2015年末時点の見通しは前週予想の12%から11.75%へ引き下げられた。1カ月前の予想は12%だった。次回9月の金融政策決定会合時の政策金利の見通しは前週予想の11%のまま据え置かれた。据え置きは15週連続。

また、2014年実質GDP(国内総生産)伸び率見通しは、前週予想の前年比0.81%増から0.79%増へ下方修正された。下方修正は12週連続。1カ月前の予想は0.97%増だった。また、2015年のGDP伸び率見通しは前週予想の同1.2%増のまま据え置かれた。1カ月前の予想は1.5%増だった。

IPCA(拡大消費者物価指数)で見たインフレ見通しは、2014年は前週予想の前年比6.26%上昇から6.25%上昇へ上方修正(改善)された。上方修正は5週連続。1カ月前の予想は6.44%上昇だった。2015年の見通しは前週予想の6.25%上昇のまま据え置かれた。1カ月前の予想は6.12%上昇だった。

為替レートの見通しは、2014年末時点のレアルの対ドルレート(中央値)は、前週予想の1ドル=2.35レアルのまま据え置かれた。据え置きは4週連続。2015年末時点の対ドルレートは前週予想の2.5レアルのまま据え置かれた。据え置きは11週連続。(了)

The US-Euro Economic File代表

英字紙ジャパン・タイムズや日経新聞、米経済通信社ブリッジニュース、米ダウ・ジョーンズ、AFX通信社、トムソン・ファイナンシャル(現在のトムソン・ロイター)など日米のメディアで経済報道に従事。NYやワシントン、ロンドンに駐在し、日米欧の経済ニュースをカバー。毎日新聞の週刊誌「エコノミスト」に23年3月まで15年間執筆、現在は金融情報サイト「ウエルスアドバイザー」(旧モーニングスター)で執筆中。著書は「昭和小史・北炭夕張炭鉱の悲劇」(彩流社)や「アメリカ社会を動かすマネー:9つの論考」(三和書籍)など。

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