カネを削る決断だけは素早い、という感想

(写真:アフロ)

 部活動の時間を4時間から3時間にするにともなって、部活動手当の基準を引き下げる改正案を宮城県議会が賛成多数で可決したそうだ。

 部活動手当は公立学校の教職員が土日の部活動を指導したさいに支給されるもので、これまでは「4時間程度3600円」だった。教職員の働き過ぎが問題になっているなか、教職員の負担が大きいとされる部活動について、土日の部活動の活動時間を3時間程度にするという方針をスポーツ庁が示している。

 これに従って宮城県教育委員会は今年3月に策定した部活動ガイドラインで、土日の部活動時間を3時間程度と決めた。従来の「4時間程度」が「3時間程度」へと時間が短縮されたのだから、その分だけ手当も引き下げて「3時間程度2700円」にする、というのが県議会の決定である。

「4時間程度3600円」を時給計算すると900円なので、同じ時給で3時間ならば2700円となる。いちおう理屈は通っていそうなのだが、あまりにも機械的な計算と発想に疑問をもたざるをえない。

 そもそも、「4時間程度3600円」は妥当な額なのだろうか。部活指導の評価は、この程度でいいのだろうか。そして、「3時間」と決めてしまえば3時間で終わるような内容が部活動なのだろうか。3時間と一律に決めてしまうことが、宮城県内の公立学校の実情に合っているのだろうか。表面的な時間だけの、質の議論に乏しい。

 そういうことを考慮せずに、「スポーツ庁が方針をだしているから」と単純に3時間に決め、「時間を引き下げたのだから手当も引き下げる」と機械的に決めたとしたら、あまりにも思慮がなさすぎる。上辺だけの措置だけで問題を解決した気になっていては、改善どころか、悪化にさえつながりかねない。そういうところで教育が論じられているとしたら、もはや危惧しか感じない。

 カネを削ることには素早く反応した印象の強い宮城県議会だが、教員の働き方、部活動のあり方、なにより教育そのものを根本的なところから考える姿勢を、まっさきに示して欲しいと感じる。