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72歳のベテラン女スリ師逮捕 年末年始はスリ被害に注意を #専門家のまとめ

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:イメージマート)

30年にわたってスリを繰り返し、何度も逮捕されている72歳のスリ師の女が、またもやスリの容疑で逮捕されました。池袋のデパートの地下売り場で女性のバッグから財布を盗んだというものです。警戒中の警察官に現行犯逮捕されており、容疑を認めています。

このように、客でごった返す年末年始のデパートはスリにとって格好の「狩り場」となっています。客の意識が商品や販売員の説明などに傾き、高揚感もあって警戒心が薄れる上、バッグから頻繁に財布を出し入れするため、その中身が丸見えになったり、バッグを閉じなかったりするからです。

スリは現行犯逮捕が鉄則であり、私服警官や警備員も巡回していますが、ベテランの技術は巧みです。その場で捕まえない限り、まず財布や現金、クレジットカードなどは戻ってきません。年末年始の人ごみではスリの被害に遭わないように油断せず、警戒心を強めておく必要があります。参考となる記事をまとめました。

▼女の手口は、被害者が左腕にかけていたバッグを衣類で覆い、手もとが見えないようにして財布を抜き取るというもの

▼スリで手に入れたクレジットカードを悪用し、高級ブランド品を購入しようとして逮捕された中国国籍のスリ集団も

▼警察は特別警戒を実施し、デパートや神社、カウントダウンイベント会場など人が多く集まる場所でのスリに注意を呼びかけている

▼スリの被害に遭わないように、人混みではバッグを体の前に抱え、貴重品はバッグの奥に入れること

元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

元特捜部主任検事の被疑者ノート

税込1,100円/月初月無料投稿頻度:月3回程度(不定期)

15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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