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ノート(86) 節目を迎えた最高検の捜査 最後の取調べと別れ際の大切さ

前田恒彦元特捜部主任検事
(ペイレスイメージズ/アフロ)

~回顧編(11)

勾留29日目

最後の取調べ

 この日は、午前10時ころから約1時間ほど中村孝検事の取調べが行われた。翌10月21日が大坪さんや佐賀さんの勾留20日目であり、最高検もその満期日に彼らを起訴し、一連の捜査を終える予定だったので、前日であるこの日が最後の取調べになる、との話だった。

 といっても、大坪さんらの関与状況などを改めて聴き取るようなことはなかった。これまでの取調べで語り尽くし、何通もの供述調書ができあがっていた上、彼らは容疑を単純に否認するのみで、裏付けを要するような具体的な主張など何もしていなかったからだ。

 むしろ、今後行われる裁判の進行予定などが話題の中心だった。というのも、この日、僕の弁護人が大阪の検察庁舎に行き、裁判の段取りなどをめぐって捜査主任の長谷川充弘検事と打合せをすることになっていたからだ。

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元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

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