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「平成27年度漫才新人大賞」優勝者インタビュー・湘南デストラーデ

ラリー遠田作家・お笑い評論家

6月25日、東京の国立演芸場で「平成27年度漫才新人大賞」の決勝戦が行われました。漫才協会の予選で選ばれた6組と一般予選を勝ち抜いた6組を合わせた計12組によって争われました。見事に優勝を果たしたのは、湘南デストラーデ。12番目のトリで登場して大きな笑いをもぎ取り、初めてのタイトル獲得を果たした。優勝直後の2人に喜びの声を聞いてみた。

――優勝した今のお気持ちは?

吉田尚(以下、吉田):とにかく嬉しいですね。

岡本亮(以下、岡本):僕らは無名中の無名で、なかなかこういう賞みたいなの取ったことなかったですから。

――賞金10万円の使い道は?

吉田:中古のマンションでも買いたいですね。

岡本:買えねえよ! お前の金銭感覚どうなってんだよ。

吉田:あと、僕はすごい暑がりなので、この賞金で夏用の衣装も買いたいですね。タンクトップとか。

岡本:エルシャラカーニさんみたいに(笑)。それにしても、僕ら、芸歴6年目ですけど、持ちネタの9割がコントしかない感じで。

吉田:ずっとコントばかりやってきて、漫才の大会にはその時期だけお試しで出るみたいな感じで。去年、『THE MANZAI』で認定漫才師になることができて、俺ら、漫才もいけるんじゃね?って調子に乗ってきて。やっと今日、漫才が本当に好きになってきました。

――プレゼンターとしてとんねるずの木梨憲武さんが登場していましたが、木梨さんに会うのは初めてですか?

吉田:はい。僕、本当にとんねるずさんに憧れてお笑いを始めたと言ってもいいくらいなんですよ。初めて買ったCDもとんねるずさんの『ガニ』っていうやつですし。本当に好きだったので、興奮しすぎてやばかったですね。ノリさんってやっぱりスターなんだなと思ったのが、シャツにシワひとつなかった。

岡本:いや、だいたいそうだよ。

吉田:違う違う、高級な服とか着てるとかじゃなくて、ラフなスタイルなんだけど、シャツにシワがこんなにないものかと思って。

岡本:みんなないだろ!

吉田:おぼんさんはあった。

岡本:おぼんさんはあったよ!(笑)いいんだよ、その話は。

――木梨さんと何かお話はしたんですか?

吉田:恥ずかしい話、僕はあまりに好きだったので、幕が下りた瞬間に「本当に僕、とんねるずさんが大好きだったんです!」ってミーハーな感じで行っちゃって。でも、「がんばってね」って優しく言っていただきました。

――今後の抱負は?

吉田:コントと漫才、両方で大きな大会で優勝を狙っていきたいです。

作家・お笑い評論家

テレビ番組制作会社勤務を経て作家・お笑い評論家に。テレビ・お笑いに関する取材、執筆、イベント主催など、多岐にわたる活動を行っている。主な著書に『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと『めちゃイケ』の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』(イースト新書)、『逆襲する山里亮太』(双葉社)、『なぜ、とんねるずとダウンタウンは仲が悪いと言われるのか?』(コア新書)、『この芸人を見よ! 1・2』(サイゾー)、『M-1戦国史』(メディアファクトリー新書)がある。マンガ『イロモンガール』(白泉社)では原作を担当した。

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