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木梨憲武がウェルネスデザイナーに就任!アート作品やイベントを通じてマッシュのウェルネスデザインを体現

松下久美ファッションビジネス・ジャーナリスト、クミコム代表
ウェルネスデザイナーに就任した木梨氏。中央左が近藤社長 写真:マッシュグループ

 とんねるずでお笑い芸人としてお茶の間を楽しませるだけでなく、アトリエを構え、画家・アーティストとしても才能を発揮しているのが木梨憲武氏だ。2014年からスタートした「木梨憲武展」などを中心に、国内では延べ35会場の個展に122万人を動員。さらに今年5~6月にかけて、代官山で「GOKAN 〜5感〜 木梨憲武」展を開き、ハンディキャップアーティストの作品を同時公開し、一部作品を販売してアーティストへ還元。国内の展覧会では初めて自身の原画を販売し、売上げを社会貢献を目的とした活動に充てるなど、実はチャリティ活動も積極的に行っている。

 そんな木梨氏が5月22日、マッシュグループの“ウェルネスデザイナー”に就任した。「GELATO PIQUE(ジェラートピケ)」「SNIDEL(スナイデル)」「COSME KITCHEN(コスメキッチン)」などを手がけるマッシュホールディングスは、昨年末、2000億円というアパレル企業では前代未聞の金額で、ベインキャピタルがM&Aをし、創業者の近藤広幸社長とともに上場を目指すことが発表され、話題を呼んだ注目企業だ。

 今回の木梨氏の起用にあたり、キーワードとなるのが、「ウェルネスデザイン」だ。マッシュグループでは創業以来、企業理念に「私たちの発想を形にし、人々に幸せを届ける。」を掲げ、人々の笑顔を生み出していくことを志すグループスローガン「ウェルネスデザイン」に基づく事業活動を行ってきた。

 近藤社長は、「ウェルネスデザイン」について、「人々の笑顔を増やすこと。お客さまや取引先、社員等に限らず、世界中のすべての人々に笑顔を届けていきたい、私たちの商品やサービスのすべてが笑顔につながるものでありたいという思いでビジネスを展開しており、マッシュグループの仲間は全員が『ウェルネスデザイナー』であると考えています」と説明。

 各ブランドの商品やサービスの細部には、“自分らしく、楽しく、笑顔でいられること”を願う「ウェルネスデザイン」が施されていて、この「ウェルネスデザイン」を一人でも多くの人に届けるために、環境や社会に良いことこそ、楽しく、ポジティブにデザインしていくことが大切だと考えているという。

 「お客様が長く着たいと思える大切な一着になる服を作るために」と、さまざまな施策にも着手。業界の先陣を切って「FUR FREE宣言」をし、2016年からリアルファーの使用を廃止。サステナブル素材を使った商品の拡充や店舗づくりにも取り組んできた。さらに、被災地復興支援プロジェクト「MASH PARK PROJECT」では、“子どもたちに最高の笑顔を届ける”という想いを実現するために、宮城県牡鹿郡女川町に海を臨む公園を寄贈したりもしている。

 木梨氏のウェルネスデザイナー起用のきっかけについては、「マッシュグループのCSR活動やウェルネスデザインという大切な言葉を体現していただくときに最初に思い浮かんだのが、笑顔が代名詞とも言える木梨さんの姿。そのライフスタイルや発信されている考え方、アートを通じた社会への貢献など、その生き方がまさしくウェルネスデザインだと感じたことがきっかけです。木梨さんのお名前を聞くだけでワクワクしたりハッピーな気持ちになるほど、多くの方にポジティブな形で認知されている木梨さんのお力をお借りすることで、マッシュグループの活動をこれまで届けられなかった方々にも届けたい、という思いから今回のプロジェクトに至りました」と近藤社長。

 「木梨さんの作品は、『感謝』『REACH OUT』『FRIENDS』など、人が人を想うあたたかい気持ちを自由にはつらつと描くものばかりです。また、個展での募金活動や、チャリティーオークションへの出品、パラリンピアンとのコラボレーションや子どもたちへの絵画啓蒙活動など、世の中をポジティブに動かす活動に積極的なアーティストです。『ウェルネスデザイン』を一人でも多くの人に届けたいマッシュグループと、木梨氏が共鳴し、この度ウェルネスデザイナーの就任に至りました。共通した志をもつ両者が手を取り合うことで、人々に幸せを届けるウェルネスデザインの円を大きく広げていきます」と決意を明かす。

 就任日の5月22日には、「ウェルネスデザイナー就任式」をマッシュ本社で開催。木梨氏は、名刺を受け取るとともに、オーガニック食材を豊富に使った社員食堂でともにランチを楽しんだり、スタッフの子どもを預かる保育園、1930年代から2000年代までのグラフィックやカルチャーの書籍を美しく並べたライブラリーなどを視察。モノ作りスタッフやファッションデザイナーが多数在籍するデザイナーミーティングに飛び入り参加するなど、オフィス内の様々な場所で繰り広げられているウェルネスデザインを体感していた。社長室に置かれた数々のアート作品にも感心しつつ、廃ブラウン管から作り上げられた店舗用のリサイクルガラス資材なども見て回った。

 「近藤社長をはじめ社員の皆さんが元気に楽しく働かれていて、僕にこの会社のウェルネスデザイナーとしてお声がけいただけて光栄です。まずは皆さんと仲良くなって、これからお役に立てるよう頑張っていきたいと思います!デザイナーSTART!」とコメントを寄せた。

参考:YouTube

木梨憲武さんがMASH本社へ!気になる質問に答えてもらいました

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近藤広幸社長(左)から特大名刺とともにウェルネスデザイナー就任を託された木梨憲武氏 写真:全てマッシュグループ
近藤広幸社長(左)から特大名刺とともにウェルネスデザイナー就任を託された木梨憲武氏 写真:全てマッシュグループ

ファッションビジネス・ジャーナリスト、クミコム代表

「日本繊維新聞」の小売り・流通記者、「WWDジャパン」の編集記者、デスク、シニアエディターとして、20年以上にわたり、ファッション企業の経営や戦略などを取材・執筆。「ザラ」「H&M」「ユニクロ」などのグローバルSPA企業や、アダストリア、ストライプインターナショナル、バロックジャパンリミテッド、マッシュホールディングスなどの国内有力企業、「ユナイテッドアローズ」「ビームス」を筆頭としたセレクトショップの他、百貨店やファッションビルも担当。TGCの愛称で知られる「東京ガールズコレクション」の特別番組では解説を担当。2017年に独立。著書に「ユニクロ進化論」(ビジネス社)。

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