米消費者物価指数が40年ぶりの伸び率に、インフレ加速で米株は大幅下落、米長期金利3.17%に上昇
米労働省が10日に発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比の伸び率が8.6%となった。3月の8.5%をさらに上回り、8.9%だった1981年12月以来、40年5か月ぶりの水準となった。市場予想は4月の8.3%程度となっていたことで、予想も上回った。
変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数の上昇率は6.0%で、前月の6.2%を下回った。しかし、こちらも市場予想は上回っていた。
エネルギーは前年同月比で34.6%、食品は10.1%上昇した。住居費も5.5%値上がりするなどサービス価格も全般的に上昇した。
これを受けて米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを続けるとの見方が強まった。米債は売られ、米10年債利回りは一時、3.17%に上昇し、再び3.2%が見えてきた。一時、9月以降の利上げは停止かとの見方も出ていたが、今回のCPIを見る限り、停止どころか0.75%の利上げかとの見方も出ている。
米国株式市場では、FRBが秋以降も積極的な利上げを進めるとの見方が強まり、景気が冷え込むとの警戒感から幅広い銘柄に売りが膨らみ、10日のダウ平均は続落し880ドル安もの下落となった。