11月の米国債保有額、日本はトップを維持、中国はさらに減少
米財務省が1月16日に発表した11月の国際資本収支統計における米国債国別保有残高(MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES)によると、日本は前月から減少させたものの、引き続きトップを維持した。
MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES
日本の10月における米国債保有額は1兆1608億ドルとなり、前月比で72億ドル減少した。これに対して中国は1兆892億ドルとなり、前月比で124億ドルの減少となった。日本と中国の米国債残高の差は再び拡大し、日本のトップは6か月連続となった。
国、米国債保有額、前月比(単位、10億ドル)
日本(Japan) 1160.8-7.2
中国(China, Mainland) 1089.2-12.4
英国(United Kingdom) 328.6-5.5
ブラジル(Brazil) 293.4-5.2
アイルランド(Ireland) 290.0 +3.4
ルクセンブルク(Luxembourg) 262.1-1.2
スイス(Switzerland) 233.4 0.0
香港(Hong Kong) 223.9 +1.3
ケイマン諸島(Cayman Islands) 222.4-2.8
ベルギー(Belgium) 205.1-3.2
米10年債利回りは9月半ばに1.9%近くまで上昇した後、10月上旬に向けて再び1.5%台に低下した。その後はじりじりと上昇基調となり、11月上旬には一時2%に接近した。
チャートからみると、2018年11月あたりから続いた米10年債利回りの低下トレンドはいったん終了した格好となってきている。このため、利益確定売りも入りやすい状況にあったともいえる。中国はやや意図的に残高を落としている可能性はあるものの、中国の11月末の外貨準備は前月より95億ドル減の3兆955億ドルとなっていたことで、それに応じて米国債が減少していた可能性もある。