19日に発表された3月の全国消費者物価指数は、総合で前年同月比0.5%の上昇となった。日銀の物価目標となっている生鮮食品を除く総合は同0.8%の上昇、生鮮食品及びエネルギーを除く総合は同0.4%の上昇となった。

 やや低迷していた総合指数がプラス0.5%と2月のプラス0.2%から改善を示した。これは生鮮食品の値上がりが寄与した模様。ガソリン価格の上昇もあり、生鮮食品を除く総合も2月のプラス0.7%からややプラス幅が増加した。

 これを受けて、2018年度の消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除く総合指数で、前年同月0.8%の上昇となった。念のため、日銀の物価目標はこのコア指数の2%となっている。

 日銀は2021年度の物価上昇率の見通しを、1%台半ばから後半とする調整に入ったと毎日新聞などが伝えていた。今月の24、25日に開く金融政策決定会合後に公表する「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)に盛り込むようである。

 日銀が政府の意向を踏まえ、2%という物価目標を掲げたのは2013年1月であった。そして、同じ年の4月に2年で物価目標を達成するためとして大胆な緩和策を決定した。これは平時でありながらも、非常時対応といえるような異次元の緩和策となった。結果として2%という物価目標は2年で達成されないどころか、6年経過しても達成する見込みはなく、8年後の2021年度の予測でも達成する見込みはない状況となっている。

 何故、2%という物価目標が達成できないのか。そのための非常時の対応をいつまでも続けて良いのか。結果として、我々が本来、得られていたはずの「金利」が得られないことで、いったい何を得ることができたのか。日銀が物価目標という逃げ水を、非常時の緩和策を継続させることで、いつまでも追うというのは、決して健全な姿には見えないのであるが。