日本の長期金利が初のマイナスに
欧米市場でのリスク回避の動きを受けて、2月9日の東京市場でも円高株安が進行し、日経平均は一時900円を超す下げとなり、ドル円は115円を割り込んだ。
日銀によるマイナス金利政策の導入によって、日本の国債の利回りは低下していたが、9日の午前には、このリスク回避の動きも伴って、10年債利回りがゼロ%ちょうどに低下した。つまり日本の長期金利が初めてゼロ%となったのである。さらに午後にはマイナス0.005%をつけて、ついに日本の長期金利がマイナスとなった。
日本の長期金利とは、10年物国債で直近入札されたもの(カレントとも呼ばれる)の利回りのことであり、特に業者と呼ばれる証券会社など同士で売買を行っている場である日本相互証券で売買された10年債カレントの利回りが長期金利とされている。
現在の10年債のカレントは341回債であり、これが本日、日本相互証券で利回りゼロ%やマイナス0.005%で取引されたのである。2年債や5年債の利回りはマイナス0.2%台となっており、日銀が16日から導入する超過準備の一部に適用されるマイナス0.1%をも上回るマイナス幅となっている。