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債券先物のサーキット・ブレーカー制度

久保田博幸金融アナリスト

4月5日の債券先物取引では、債券相場の急落により2度のサーキット・ブレーカー制度が発動された。8日にも債券先物中心限月の6月限は5日の清算値144円02銭から1円上昇したことで、サーキット・ブレーカー制度が発動された。

サーキットブレーカー制度は一定の値幅で動いた際にアイロンが過熱を防ぐために自動的に電源を切るように、先物の売買を一時中断する仕組みである。債券先物の中心限月が発動基準に該当した場合に、中心限月だけでなく他の限月も含むすべての限月取引において、取引が一時中断される。この場合の値幅制限の基準値段は、前場からイブニング・セッションまで前営業日の清算値となる。第一次値幅は上下1円、第二次値幅は上下2円となり、最大値幅は上下3円となる

サーキットブレーカーによる一時中断は、14時35分以降(半休日は10時35分以降)には行われない。また、一時中断を実施した限月で、同じ基準に再度値が付いた場合もサーキットブレーカーは実行されない。

東京証券取引所「サーキット・ブレーカー制度」

http://www.tse.or.jp/rules/tdex_plus/circuit-breaker.html

金融アナリスト

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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