リオ五輪の金メダル、貴金属としての価値は?

(写真:アフロ)

8月5日にブラジルでリオデジャネイロ五輪(以下、リオ五輪)が開幕する。そこでは各種競技の勝者に対して、名誉ある金メダルが授与される

この金メダルであるが、残念ながら全てが金(Gold)で作られる訳ではない。今回は500グラムの重さになるが、これを純金(金100%、24金)で作ろうとすると、一つの金メダルだけで246万円(7月22日時点の日本の小売価格を参照、以下価格に関しては同じ)にもなってしまうためだ。加工の面でも、衝撃に弱い純金は傷がつき易く好ましくない。

では実際にどれくらいの量の金が使用されるかと言うと、ブラジル造幣局によると1個当たり6グラム(1.2%)であり、残りの494グラムは銀で作られる模様だ。金6グラムだと約2万9,500円となり、残り494グラムの銀の価値は約3万7,000円となる。合計すると、金メダルは貴金属としては約6万6,500円の価値を有することになる。金よりも銀のコストの方が高いのである。

リオ五輪では金メダル812個が作られている。これを合計すると、金は4,872グラム(4.872キログラム)、銀は401.128キログラムとなる。金額では金が2,398万円、銀が3,015万円となり、合計で5,413万円となる。

もちろん、これは原材料だけの価格であり、実際にはデザイン、鋳造などの加工にも多くコストが必要とされる。そもそも、五輪の金メダルに貴金属としての価値を求めているような人は殆ど居ないだろうが、金メダル1個のコストとして6万6,500円は割安感が強い。

ちなみに、一般的に地金商などで購入できる金投資で使用される金貨は1オンス(約31.1グラム)になるが、こちらの小売価格は16万5,700円である。オーストリア造幣局の発行するウィーン金貨だと直径37ミリ、厚さ2ミリの比較的小さいコインだが、貴金属としては金メダルの約2.5倍の価値がある。逆説的になるが、金の価値の大きさはこうした五輪金メダルと投資用金貨の価格の違いからも窺い知ることができよう。