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NY原油5日:続落、米原油在庫増加やドル高傾向を材料視

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

NYMEX原油12月限 前日比1.12ドル安

始値 46.57ドル

高値 46.65ドル

安値 45.12ドル

終値 45.20ドル

特に目新しい材料は見当たらなかったが、米原油在庫の増加や米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利上げ観測が警戒され、続落している。

アジア・欧州タイムは46.50ドル水準で方向性を欠く展開になったが、ニューヨークタイム入り後に戻り売り圧力が強いまり、引けにかけては45ドル台前半まで値位置を切り下げている。何か新しいネガティブ材料が浮上した訳ではないが、前日に発表された米原油在庫が増加トレンドを維持したこと、FRBの早期利上げ観測とそれに伴うドル高リスクの高まりなどが、原油相場の上値を圧迫している模様。特に安値是正の動きなどもみられず、約1週間ぶりの安値が更新されている。

10月下旬以降の原油相場は、米製油所稼働率の上昇傾向を受けて、需要の端境期は終了に向かうとの観測から安値是正を進めてきた。足元でも製油所稼働率の改善傾向は維持されているが、ここにきて同材料を手掛かりとした戻り圧力にブレーキが掛かっている。

これから米原油在庫の増加傾向にブレーキが掛かる可能性が高いことを考慮すると、なお50ドル台回復を打診する程度のエネルギーは残されているリスクを想定する必要がある。現在は製油所が暖房用エネルギーの増産期に入り始める段階であり、米国内需給に対しては一定の引き締め圧力が発生し易くなる。ただ、今週はここ最近の買い材料視されてきた製油所稼働率の上昇がテーマ化されておらず、気迷いムードが強い状況になっている。上値を追わない理由として過剰供給環境を蒸し返すような動きもみられる。ドル高・金利上昇環境にあって原油相場が本格上昇するとは考えていないが、米国内需給が均衡化に向かった際に、大きく売り込む材料も乏しい。来週は12日に石油輸出国機構(OPEC)、13日に国際エネルギー機関(IEA)月報の発表を控えており、それまでは方向性が乏しい展開が続くリスクも想定しておく必要性が浮上している。底練り型の相場展開という基本フレームは維持されているが、その中での短期波動の方向性が定まっていない。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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