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NY金15日:米指標悪化で期近は小幅続伸

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

COMEX金6月限 前日比比0.10ドル高

始値 1,220.90ドル

高値 1,225.80ドル

安値 1,210.60ドル

終値 1,225.30ドル

期待外れの米経済指標の発表が続く中、期近は小幅続伸した。ただ、期先は小反落するなど限月間でまちまちであり、明確な方向性を打ち出すには至っていない。

アジア・欧州タイムは週末を控えての利食い売りが膨らみ、特に欧州タイムには一時1,210.60ドルまで急落する場面もみられた。しかし、その後はドル連動で地合を引き締め、5月ミシガン大消費者マインド指数の発表後に一気にプラスサイドまで切り返している。もっとも、週末を前に更に本格的に上値を試すことには慎重ムードも強く、引け値ベースでは小幅まちまちとの結果に終わっている。

5月ミシガン大消費者マインド指数は、前月の95.9から88.6まで急低下した。昨年10月以来の低水準であり、市場予測95.9も大きく下回っている。現況指数は107.0から99.8、期待指数は88.8から81.5までそれぞれ低下しており、米経済成長の基盤となる個人消費部門にも減速圧力が強くなっていることが窺える。こうした状況下で米早期利上げ観測を盛り上げていくことは難しく、本日は米長期金利の低下、更にはドル安が金相場の下値をサポートした。

米指標では、8日に発表された4月雇用統計が一定の底固さを示したが、その後は13日発表の4月小売売上高が伸び悩むなど、強弱感が交錯している。若干ネガティブな指標が目立つ状況にあり、こうした米経済環境に対する見方が金価格の下値をサポートしている。目先は、20日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(4月28~29日開催分)の公開が控えており、ここで改めて利上げ期待を盛り上げていくことができるのかが、短期的な焦点になる見通し。

金上場投資信託(ETF)市場における売却圧力の高まり、上海黄金交易所における純金売買高の減少といったネガティブ材料も見られるが、金価格のピークアウトには再び利上げ期待を高めていくようなイベントが要求される。基調判断としてはダウントレンドにおける一時的な修正圧力との評価だが、ドル安に逆行してまで大きく下げるエネルギーはない。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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