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10年目の交流戦、5年ぶりに”セが制す”可能性あり

小中翔太スポーツライター/算数好きの野球少年

パリーグの貯金73

2005年から始まった交流戦、パリーグの強さが目立ちこれまでの優勝チームはロッテ、ロッテ、日本ハム、ソフトバンク、ソフトバンク、オリックス、ソフトバンク、巨人、ソフトバンク。セリーグ1、パリーグ8となっている。特に2010年には1~6位まで全てパリーグで占められ7位の巨人で5割ちょうど。セリーグ5球団で22の借金を抱え込んだ。

「今日はパリーグ全球団が勝利したため順位変動はありません」

応援しているチームが勝ってもこのようなニュースを聞くと喜びは半減。2010年に優勝したオリックスはわずか1ヶ月の間に6あった借金を完済し貯金を2としたが順位の変動は無かった。過去9年間の通算成績はパリーグの733勝660敗47分、セリーグが勝ち越したのは2009年の1度だけだ。

近年は投手力より打撃力がものを言う

よく言われることは、交流戦は余裕のある日程のため投手力のあるチームが有利だということ。実際、2005年から2009年までの優勝チームは失点の順位でも2位、3位、1位、1位、1位と常に上位をキープ。特に試合数が36試合から24試合になり、ローテの谷間が減った2007年からは3年続けて最少失点のチームが優勝している。このことから交流戦は好投手を擁するチームが有利、とのイメージが定着したが2010年以降の優勝チームの失点の順位は6位、2位、1位、4位と必ずしもそうではない。逆に優勝チームの得点の順位では2009年までは1位、4位、4位、8位、3位だったが、2010年以降は1位、1位、2位、1位となっている。最大でも4連戦の交流戦は日程に余裕があるためローテの谷間が減り、どこも一線級の投手が先発のマウンドに立つ。となれば、大エースは別格としても通常のペナントレースほどは投手力の差が生まれにくい。表ローテを任される好投手をいかに攻略出来るかが近年の交流戦のカギだ。

昨季交流戦優勝を飾ったソフトバンクはクリーンアップ3人が打率トップ3を独占。OPSは内川が1.084、松田が.953、長谷川が1.013という好成績を残し、首位打者の長谷川がMVPを獲得。チーム全体でも1試合平均5.625点という強力打線でセリーグ投手陣に襲い掛かった。

チーム状態から見て序盤はセ有利か

9年間ほとんどの年でパリーグが勝ち越し昨季は80勝60敗、ペナントレースなら優勝可能な数字だ。しかしこれはヤクルト、DeNAの2チームがそれぞれ7勝16敗1分、7勝17敗と大きく負け越したため。他のセリーグ4チームの成績をトータルすると46勝47敗とほぼ互角。しかも今季は、ヤクルトは打線が好調な状態で、DeNAはブランコが左太もも肉離れから戦列に復帰しキューバ代表としてWBCでも活躍したグリエルが加入するタイミングで交流戦に突入する。巨人、阪神は踏ん張り所のようだが、広島も好調なチーム状態を維持。対照的にパリーグは、ソフトバンクが38イニング適時打無しと苦しみ、最下位に低迷している西武は12球団ワーストの138得点と打線の迫力に欠ける。

今季はファンサービスの一環としてセリーグの本拠地でDH制を採用、パリーグの本拠地では投手も打席に立つことになる。セリーグの方が狭い球場が多いため例年以上に打撃力が勝敗を分けるだろう。制度のみならず勝敗も例年と逆になるかもしれない。今季は5年ぶりに”セが制す”可能性ありだ。

スポーツライター/算数好きの野球少年

1988年1月19日大阪府生まれ、京都府宮津市育ち。大学野球連盟の学生委員や独立リーグのインターン、女子プロ野球の記録員を経験。野球専門誌「Baseball Times」にて阪神タイガースを担当し、スポーツナビや高校野球ドットコムにも寄稿する。セイバーメトリクスに興味津々。

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