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テスラ、20年の世界EV販売が過去最高の約50万台に

小久保重信ニューズフロントLLPパートナー
米テスラのイーロン・マスクCEO(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 米テスラは1月2日、2020年10〜12月期の電気自動車(EV)世界販売台数が18万570台となり、これまでの最高だった20年7〜9月期の13万9593台を上回ったと明らかにした

 20年の年間販売台数は49万9550台で、目標としていた「50万台超」を下回ったものの、前年比36%増を達成。こちらも過去最高を更新した。

 年間販売台数の車種別の内訳は、小型車「モデル3」と小型SUV(多目的スポーツ車)「モデルY」の2車種が合わせて44万2511台。高級セダン「モデルS」と高級SUV「モデルX」は計5万7039台。

出典:米テスラ
出典:米テスラ

 イーロン・マスクCEO(最高経営責任者)はツイッターへの投稿で50万台の大台を達成したとして、社員らに謝意を示した。同社は19年後半に中国・上海でEV生産を開始し、20年に同国で本格販売を始めた。

米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米国ではカリフォルニア州フリーモントの工場が新型コロナウイルス感染拡大の影響で操業の一時停止を余儀なくされた。中国での好調な販売が米国での減速を補ったという。

テスラCEO、世界2位の富豪に

 テスラは20年7月、時価総額がトヨタ自動車を抜いて自動車メーカーで世界首位になった。同11月には5000億ドル(約51兆4800億円)の大台を初めて突破。米メディアによると、マスクCEOの純資産は11月に米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏を抜き、米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾスCEOに次ぐ世界2位に浮上した。

 21年は新モデルの市場投入や、ドイツと米テキサス州で工場開設を目指しており、同社は新事業に関する困難な課題に直面していると、ウォール・ストリート・ジャーナルは報じている。

ニューズフロントLLPパートナー

同時通訳者・翻訳者を経て1998年に日経BP社のウェブサイトで海外IT記事を執筆。2000年に株式会社ニューズフロント(現ニューズフロントLLP)を共同設立し、海外ニュース速報事業を統括。現在は同LLPパートナーとして活動し、日経クロステックの「US NEWSの裏を読む」やJBpress『IT最前線』で解説記事執筆中。連載にダイヤモンド社DCS『月刊アマゾン』もある。19〜20年には日経ビジネス電子版「シリコンバレー支局ダイジェスト」を担当。22年後半から、日経テックフォーサイトで学術機関の研究成果記事を担当。書籍は『ITビッグ4の描く未来』(日経BP社刊)など。

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