インドのネット人口、4億人突破 まもなく中国に次ぐ世界第2位に

インド・バラナシを流れるガンジス川のほとりの街並み(写真:アフロ)

米ウォール・ストリート・ジャーナルなどの報道によると、インドにおけるインターネット利用者の数は、まもなく4億人の大台を突破し、同国は中国に次ぎ、世界で2番目にネット人口が多い国になる。

わずか1年で1億人増

インドの業界団体であるインターネット&モバイル協会(IAMAI)と、同国の市場調査会社IMRBインターナショナルが公表したリポートで明らかになったという。

それによると、インドのインターネット利用者数は今年10月に3億7500人に達した。同国は現在、中国、米国に次ぎ世界で3番目にネット人口が多い国だが、その数は今年12月に4億200万人に達する見通しで、米国を上回るという。

世界銀行の統計によると、中国のネット人口は現在約6億5000万人で、インドはこれに比べ2億5000万人以上少ない。だが同国はここ数年で利用者が急速に増えており、すでにインターネットがメインストリームになっているとIAMAIは報告している。

IAMAIによると、インドではネット利用者が1000万人から1億人に増えるまでに10年以上かかった。また1億人から2億人に増えるまでには3年を要した。これに対し3億人から4億人へは、わずか1年で達成するという。

ウォール・ストリート・ジャーナルの記事はその主な理由として、インドでは携帯電話のデータ通信でネットを利用する人が急速に増えているためと伝えている。

例えば1年前に1億5900万人だった携帯電話経由のネット利用者数は、今年10月に2億7600万人となった。

要因は低価格のスマホとサービス

それを支えているのが、スマートフォンと通信サービスの低価格化。昨年、同国のスマートフォン平均販売価格は150ドルほどに下がった。

また多くのメーカーが100ドル未満の低価格端末を市場投入している。通信会社のデータ通信サービスは30メガバイト当たりわずか11インドルピー(0.17ドル)で提供されている。

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、インドでは何年もの間、インターネットの普及が進まなかった。パソコンの所有率の低さや、低品質ながら高額なネット接続サービスがその要因だったが、最近はより安価に利用できるスマートフォンが登場し、利用者が急増した。

ただ、その一方で人口普及率といった点で、同国は他国に後れを取っている。ウォール・ストリート・ジャーナルが引用した世界銀行の統計によると、インドのネット人口普及率は30%。これに対し中国は約50%、米国は87%に達している。

グーグル、FBがネット普及促進の取り組み

こうした状況を背景に、米国のテクノロジー企業はインドにおけるインターネット普及促進に向けた取り組みを進めている。例えば米グーグルは今年9月、インドの鉄道駅で無料のWi-Fi(公衆無線LAN)を提供するというプロジェクトを発表した。

グーグルは2016年末までに100駅でサービスを開始し、その後400駅に拡大していく計画。これは、インド国民のデジタル化を推進するナレンドラ・モディ首相の構想「デジタル・インディア 」に沿ったものだという。

また米ニューヨーク・タイムズによると米フェイスブックは、辺境に住む人々に安価なネット接続環境を提供する取り組みを進めている。

これはフェイスブックが中心となって立ち上げた世界のネット普及促進を図る取り組み「Internet.org」の一環。

この取り組みでは、ネパールとの国境に近いガルワール地域に2500平方マイルのWi-Fi網を構築し、最終的に約40の村にアクセスポイントを設置する。これにより地域住む人々は同国大手の通信サービスの3分の1程度の料金でデータ通信を利用できるようになるという。

JBpress:2015年11月20日号に掲載)