利用時間でアップルを抜いた中国シャオミとは? スマホ販売台数、半年間で過去2年の実績上回る

モバイルアプリケーションの解析や市場調査を手がける米フラーリのリポートによると、中国シャオミ(小米科技=Xiaomi)のスマートフォンを使っている中国人ユーザーのアプリ利用時間は、米アップルのアイフォーン(iPhone)よりも多いという。

iPhoneを初めて抜いたAndroidスマホ

同社は中国で利用されている2万3000台のスマートフォンを無作為に選んで調査した。それによると、アイフォーンの平均アプリ利用時間を100%とした場合、シャオミのアプリ利用時間は107%だった。

このほか、韓国サムスン電子と、台湾HTC(宏達国際電子)のアプリ利用時間はそれぞれ86%と73%。また「アンドロイド(Android)」を搭載するそれ以外のスマートフォンの平均利用時間は71%だった。

同社がこの調査を始めてからこれまでの6年間、アイフォーンのアプリ利用時間は常に大差で他社端末を上回っていた。だがこうしてアンドロイドスマートフォンがアイフォーンを抜くのは初めてだという。

創業者は中国ソフトウエア企業の元CEO

シャオミは日本であまり名の知られていないスマートフォンメーカーだが、ここ最近は中国市場を中心に急成長している。香港の市場調査会社によると、今年2月、世界スマートフォン機種別販売ランキングでシャオミの2機種が初めて10位以内に入った。

またシャオミの共同創業者で社長の林斌(Lin Bin)氏は先頃、今年上半期における同社の販売台数が1年前から271%増の2611万台になったと報告した。同社の一昨年の販売台数は720万台、昨年は1870万台だったが、今年は半年で過去2年の合計を上回ったという。

シャオミの設立は2010年。セキュリティーソフトやオフィスソフトを手がけるキングソフト(金山軟件)の元最高経営責任者(CEO)、雷軍(Lei Jun)氏がほかの共同創業者とともに北京で設立した。

同氏はアップルの共同創業者、故スティーブ・ジョブズ氏と比較されるカリスマ的人物とも言われている。

また同社は昨年、グーグルの元アンドロイド事業バイスプレジデントを世界事業の責任者として雇い入れており、最近は中国以外の市場で事業拡大を図っている。今年シンガポールに進出したが、今後は、マレーシア、インドネシア、インド、タイなど10カ国以上への進出を目指している。

利用者は明日の中国経済担う若いビジネスパーソン

シャオミの現在の製品には、旗艦モデル「Mi3(小米手机3)」と廉価モデル「Hongmi(紅米手机)」があるが、これらは低価格ながら最新部品を搭載するスマートフォンとして人気がある。

また同社も基本ソフト(OS)にアンドロイドを採用しているが、これに自社で設定を施し、独自仕様にした「MIUI」というOSを採用している。

このMIUIは顧客の意見を取り入れて改良が続けられており、毎週新版がリリースされている。こうした仕組みが最新テクノロジーを追うコアな顧客層に支持されている。

前述のフラーリによると、シャオミ製品の利用者の多くは18~34歳で、属性はビジネスパーソン。これはほかのどのメーカーも喉から手が出るほど欲しい消費者層だと米シーネットは伝えている。

フラーリによると、中国では今年700万人が大学を卒業すると見込まれており、4年前の110万から大幅に増える。中国では2020年に大卒労働人口が1億9500万人超に達し、米国の全労働人口を上回ると見られている。

なお、韓国サムスン電子などの競合メーカーに対するシャオミの競争力を疑問視するアナリストもおり、同社が今後も急成長していけるのか今のところ分からないという。

ただシャオミが獲得しているのは中国の新たな消費主導経済を支える主要原動力。同社がこうした有力顧客層に支えられていることは確かだとフラーリは指摘している。

JBpress:2014年7月10日号に掲載)