自衛隊と米海兵隊トップの不思議な「沖縄認識」…統幕の流出文書全文(その2)

沖縄に駐留する第3海兵遠征軍(在日米海兵隊ウェブサイトより)

デイリーNKジャパンは、統合幕僚監部(統幕)が作成して共産党に流出し、共産党の仁比聡平(にひそうへい)氏が2日の参院特別委員会で提示した資料の全文を入手した。

資料は、河野(かわの)克俊統幕長が昨年12月17、18両日の訪米で、デンプシー統合参謀本部議長ら米軍・国防総省幹部7人と会談した内容を記載したもの。

河野氏が、安保法制について突っ込んだやり取りをしたオディエルノ陸軍参謀総長との会談内容についてはすでに言及したが、

今回は「沖縄問題」などに触れた、ダンフォード海兵隊司令官との会談について見てみたい。

ダンフォード氏は3回の沖縄勤務を経験しており、現地の事情通を自認している。それだけに、河野氏との間で普天間飛行場の移設問題などが話し合われるのは当然だろう。

その内容を見ると、両氏が沖縄の現地情勢に厳しいものを認めつつも、「安倍さんなら現行計画でやってくれるだろう」との期待感を共有しているのがわかる。

解せないのは、河野氏が次のように言っている部分である。

「辺野古への移転やキャンプハンセン、キャンプシュワブでの共同使用が実現すれば、米海兵隊と自衛隊との協力が一層深化すると認識している。これにより沖縄の住民感情も好転するのではないか」

前後の文章を読んでも、どうしてこういう理屈で「沖縄の住民感情の好転」が期待できるのか、筆者にはさっぱりわからない。

不思議な発言である。

一方、両氏は日米の水陸両用戦での協力についても話し合っている。これは日本の離島防衛――すなわち中国を念頭に置いたオディエルノ陸軍参謀総長との会談と同じ文脈だろう。

ちなみにダンフォード氏の発言の中には、安保法制で集団的自衛権の行使が可能になった場合、米軍と自衛隊が世界のどこかで水陸両用戦(上陸作戦)を行うかのような、誤解を誘いかねない部分もあって興味深い。