Yahoo!ニュース

ついに錦織圭が、プロテニスツアーに帰って来る! オーストリア・キッツビュールから再始動!!

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
Photo/Tobias Hofinger 協力/ATPキッツビュール大会プレス

 ついに錦織圭が、プロテニスツアーに復帰する。

 錦織は、2019年10月22日に日本で右ひじの内視鏡手術をして2本の骨棘を除去し、その後も日本に滞在してリハビリを行い、2020年3月下旬から復帰を予定していた。だが、ワールドプロテニスツアーが、新型コロナウィルスのパンデミック(世界的大流行)によって前代未聞の中断となってしまい、プレーする機会自体を失ってしまった。

 男子ATPツアーは、8月21日からニューヨークで再開され、錦織も出場予定だったが、今度は錦織自身に予想外の出来事が起こってしまう。

 8月17日に、錦織自身の公式アプリで新型コロナウィルス感染症の陽性であることを報告して、出場を予定していたUSオープン前哨戦の出場をキャンセルせざるを得なかった。その後、2回目の検査でも陽性になり、3回目の検査で陰性になったことを8月27日に同じくアプリで報告した。結局、8月31日に開幕するUSオープンの出場は、いきなり5セットマッチを戦うには準備不足として断念。9月からのヨーロッパでのクレーシーズンに照準を合わせ、フロリダのIMGアカデミーにあるグリーンクレーのコートで練習を積み、復帰戦に備えた。

 錦織は、復帰の舞台としてATPキッツビュール大会(9/8~13、オーストリア・キッツビュール、レッドクレー、グレード250)を選んだ。錦織が、キッツビュール大会に出場するのは初めてのことだ。キッツビュール・アルプスの有名景勝地であるハーネンカムのマウスファーレでの絶景の中で、大会オフィシャルの記念撮影にも応じた。

「ここ(キッツビュール)は初めてなんですけど、すごくきれいな街で、素晴らしい山、素晴らしい景色を本当に楽しんでいます。きれいな空気ですごく過ごしやすいです」

 今までにないほど髪の毛が伸びて少しイメチェンした錦織だが、公式戦でプレーするのは、2019年8月30日に行われたUSオープン3回戦以来で約1年ぶりとなる。手術をした右ひじの状態はどうなのだろうか。

「手術があってから初めて戻れて嬉しいです。右ひじのけがをしてから1年が経ちますが、(右ひじの)状態はいいです。(右ひじは)100%だと感じています。キッツビュールがいい1週間になればと思います。(新しいツアーコーチの)マックス(・ミルニーコーチ)との取り組みも本当にうまくいっています。今週プレーするのが楽しみです」

 久しぶりの試合を前にして、錦織の心の中ではいろいろな感情が交錯する。

「簡単ではないでしょうけど、今年残りの大会もすごく少ないので、一つ一つの試合を楽しんで、早く自分のリズムだったり、自分のテニスが戻って来るように、一試合一試合頑張って臨みたいと思います。ナーバスにはなるでしょうね。でも、この瞬間を楽しみたいです。

 いろいろ試してみたいという気持ちと、いろんな気持ちが出てくると思います。緊張だったり、1年離れているとやっぱり自分の思ったようにはプレーができないと思うので、いろんな気持ちを楽しみながらプレーしたいなと思います。

 今年は多くの目標を設定していません。1年休んだ分があるので、早く自分のいいプレーを戻したいなという気持ちが強いです。すべての試合が大切になります。もちろん簡単ではないでしょうけど、できるだけ楽しみたいですし、ベストを尽くしたいです。なるべく一試合一試合を充実したものにできればなと思います」

 ATPキッツビュール大会の本戦1回戦は9月8日から始まる予定だ。果たして、30歳の錦織(ATPランキング34位、8月31日付け)が、約1年ぶりの実戦という緊張感の中で、どんなプレーを見せてくれるのか本当に楽しみだ。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

神仁司の最近の記事