グラムスリーが今年も沖縄テニス合宿を開催し、尾崎里紗と村松千裕が参加!グラムスリーが描く未来とは!?
スポーツマネジメント事業を新たに展開している株式会社グラムスリー(代表取締役 坂本明氏)が、昨年に引き続き日本女子プロテニス選手が参加する沖縄テニス合宿を、12月19日から25日まで沖縄・ユインチホテル南城のテニスコートで開催した。
今回の合宿に参加したのは、24歳の尾崎里紗(WTAランキング292位、12月24日付け、江崎グリコ所属、グラムスリー契約)と、20歳の村松千裕(407位、グラムスリー所属)。日比万葉(229位、グラムスリー所属)はアメリカに行っていたため今回は参加しなかった。他には、高校生プレーヤーや現地の沖縄尚学高等学校のテニス部の男女部員も加わって練習が行われた。
「昨年やらせてもらって、気候的に素晴らしく、選手にも地元の方々にも好評でしたので、よかったら第2回どうでしょうということで、沖縄尚学さんにオファーをさせていただいた」
こう尾崎文哉コーチは語り、合宿の目的を以下のように説明してくれた。
「選手たちには、2019年のスタートから、アジアのトーナメントがいくつかありますので、
そこに向けて良いスタートがきれるように、暖かく、けがをしにくい沖縄の環境の中で練習をしてもらえればと思っています」
尾崎コーチは、日比の海外転戦に帯同するツアーコーチであり、そして、グラムスリーの社員でもある。
プロテニスのツアーコーチは、プロテニス選手に雇ってもらうのが基本形態で、選手に不必要だと判断されれば、契約を解除されてしまう不安定な要素をはらんでいるが、尾崎コーチは、グラムスリーの社員になることによって、ツアーコーチの不安定な要素を軽減できているのだ。
また、選手合宿のほかにも、12月22日には、沖縄での地域貢献の一環として小・中・高生を対象にしたテニスクリニックが行われた。クリニックと並行して、テニスコートサイドでは、子供たちの親を対象にした管理栄養士による栄養指導も行われた。
「グラムスリーとして、選手のサポートも大事ですけども、やっぱりテニスの普及をしてこその、プロ選手だと思いますので、その両方をうまく回していきたい」(尾崎コーチ、以下同)
また、月刊少年チャンピオン(秋田書店)で連載中のテニス漫画「BREAK BACK」(KASA原作)のコミック単行本の即売会も行われた。尾崎や村松、そして、招待された漫画原作者のKASA氏も参加して、子供たちが購入したコミック本にサインをしたり、一緒に記念撮影に応じたりして、クリニックイベントの盛り上げに華を添える形になった。
「今、連載中のテニス漫画が一つしかなくて、大事なものを絶やさずというか、テニスに興味をもってもらう人を増やすという意味で、一緒にコラボレーションさせていただいた」
テニスクリニックや漫画の即売会での参加者の笑顔を見て、尾崎コーチは、昨年以上に沖縄合宿での手ごたえを感じている。
「(参加者の反応は)かなり良かったと思います。(今回初めてやった)エキシビションマッチを皆さんとやったことで、かなり盛り上がりました。来年ももう少し嗜好をこらしてやっていければと思っています」
今後はさらに、「テニスに理解ある人たちを増やすことが大事ですね」と尾崎コーチは力説する。プロ選手が、大会に出場するための海外遠征には活動費が必要だが、自己資金だけでは年間の活動費が足らないため、理解者の中からスポンサーを獲得して、1人でも多く、世界に通用する選手へのサポートにつなげたい。そして、選手が成長した時にスポンサーにも還元していきたいと考えている。
また、最近では地方自治体から問い合わせがあって、相談にのることもあるという。リニューアル時期を迎える地元の運動公園をどうすればいいのか。改修の際、日本に多くみかけるオムニ(砂入り人工芝)コートでいいのか。作ったけどテニスコートの稼働率が悪いのをどう解消すればいいのか、といった内容だ。
「(ワールドプロツアーの公式標準サーフェスである)ハードコートを8面作れば、国際大会を開けますので、町のPRを1年に1回必ず行うことができる。あるいは、雪の多い地域だったら、なぜインドアテニスコートにしないのですか、有事の時にはインドアコートを倉庫に使えます、という提案をして、自治体さんとお話をさせていただいている」
もし、こういった運営をグラムスリーで担えるのであれば、国際大会の招致、実業団テニスチームの合宿の誘致なども盛り込んで、自治体への提案やプロジェクトの運営ができるのでは、と尾崎コーチは考えている。
「そして、テニスだけでなく、町自体のPRをグラムスリーで担っていければいいですね」
尾崎コーチから発案されたアイデアを、グラムスリーが中核になって実現していけば、テニスをきっかけにして、プロ選手、ツアーコーチ、企業、インフラ、自治体が一つの輪になって、もっと新しく、もっと大きな未来を実現できるかもしれない。