大谷翔平がユニフォームを着用したNFLレイブンズのジャクソンが絶好調! MVP争いでも先頭を走る
エンゼルスの二刀流選手、大谷翔平がファンタジー・フットボール(実際の選手の成績を基にポイントを競い合うゲーム)で指名・獲得して、遠征時にはユニフォームを着用したNFLボルティモア・レイブンズのラマー・ジャクソンが開幕から絶好調で、大谷同様に次々と歴代初となる記録を作っている。
NFLの2002年シーズンは9月第2週に開幕をして、ここまでシーズン第3週を終えたが、ジャクソンが超人的な活躍を見せている。
ジャクソンがプレーするポジションは攻撃の司令塔的な役割を務めるクオーターバック(QB)。レシーバーにパスを投げるのが主な仕事で、ジャクソンは749ヤードを投げている。パス獲得ヤードのリーグ1位はバッファロー・ビルズのQB、ジョシュ・アレンの1014ヤードで、ジャクソンはリーグ17位と平凡な数字である。
しかし、パスでのタッチダウン(TD)獲得数は9つのアレンを抑えて、10TDのジャクソンがリーグ・トップ。また、QBの能力を示すQBレイティングでも、ジャクソンは119.0で、こちらもリーグ1位。
アメリカンフットボールではポジションごとの仕事と役割が明確に決まっており、ボールを持って走るのは主にランニングバック(RB)の仕事だが、ジャクソンはRB顔負けのラン能力を備えている。
ジャクソンのラン獲得ヤードは243ヤードでリーグ5位タイ。上位20選手にはRBばかりが並ぶ中、QBのジャクソンが5位タイにランクインしているのは異例なことだ。
ラン獲得ヤードの上位5位タイに入っている5人のRBが50回以上走っているのに対して、ジャクソンは約半数の26回しか走っていない。それなのに、250ヤード近く走っているのだから、ジャクソンのラン能力の高さが伺え知れる。今季、リーグ最長のランはシーズン第2週のマイアミ・ドルフィンズ戦でジャクソンが記録した79ヤードTDランである。
大谷が二刀流選手として、投打両面でリーグ・エリートクラスの活躍を見せているように、ジャクソンもまたパスとランの2部門で奮闘する二刀流ぶりを発揮している。
MLBでは大谷翔平が前人未到の記録を次々に作り上げているように、NFLではジャクソンが歴代初となる記録を作っている。
9月25日(日本時間26日)に行われたニューイングランド・ペイトリオッツ戦では、パスで218ヤード、4TD、ランでも107ヤード、1TDを記録して、ジャクソンはレイブンズを勝利に導いた。前週の9月18日(日本時間19日)のドルフィンズ戦でもパスで318ヤード、3TD、ランで119ヤード、1TDを記録しており、NFL史上初めて『2試合連続でパスで3TD、ランで100ヤード以上』を記録した選手となった。
同一試合で200パス・ヤード、100ラン・ヤードを超えたのは、ペイトリオッツ戦がジャクソンにとって通算7度目となるが、1950年以降のNFLで3度以上記録している選手はジャクソンだけである。
また、開幕からの3試合で10パスTD、200ラン・ヤード以上を記録したのもジャクソンは史上初。開幕からという条件を取り除いても、3試合で10パスTD、200ラン・ヤードをクリアしたのは、満場一致のMVPに選ばれた2019年のジャクソンだけだ。
ランを専門とするRBであっても、1試合で100ヤードを走るのは難しいのに、QBのジャクソンは今季3試合中2試合で100ヤード以上走っている。ジャクソンの100ラン・ヤード試合は通算12度目。これもまたQBとしてはNFL歴代最多記録であり、マイケル・ビック(元アトランタ・ファルコンズ他)がNFL13年間、143試合で記録した10回の記録を、ジャクソンは5年間、61試合で超えた。
パスでのタッチダウン数とラン獲得ヤード数の両部門でリーグのトップ5にランクインした選手は、1944年を最後に80年近く誕生していない。
大谷翔平が100年前のベーブ・ルースの記録に挑んでいるように、ジャクソンも80年前のレジェンドが成し遂げた記録に挑戦している。もしも、ジャクソンがこのペースを保って、タッチダウン数でリーグ1位、ラン獲得ヤード数でもトップ5に入れば、これもまたNFL史上初の快挙となる。
NFLの今シーズンはまだ始まったばかりだが、レギュラーシーズンが162試合のMLBとは異なり、NFLは17試合と試合数が非常に少ないので、1試合が持つ意味合いが非常に大きい。
ここまでの3試合で大谷級の活躍をみせているジャクソンが、このペースを保つことができれば、自身2度目となるMVPを手にできるだろう。
MLBでの大谷のプレーが絶対必見なように、NFLでのジャクソンの活躍も見逃すことはできない。
これまでNFLを見たことがない方も、この機会にNFLを見てみてはいかがだろうか?