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明日メジャー初先発の大谷、成功の鍵はスピードよりも制球力

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
メジャー初先発を翌日に控え、ベンチから試合を見守る大谷翔平(三尾圭撮影)

 明日、現地時間4月1日にカリフォルニア州オークランドのコロシアムで行なわれるアスレチックス戦で、投手としてメジャー初先発を飾るエンゼルスの大谷翔平。3月29日の開幕戦では指名打者として先発出場を果たしており、開幕から10戦目以内に投手と打者の両方で先発を果たすと1920年のジョー・ブッシュ(レッドソックス)とクラレンス・ミッチェル(ドジャース)以来の快挙となる。

先発登板前日の試合中にベンチでボールの感触を確かめるエンゼルスの大谷翔平(三尾圭撮影)
先発登板前日の試合中にベンチでボールの感触を確かめるエンゼルスの大谷翔平(三尾圭撮影)

 キャンプ前には開幕投手候補にも挙げられた大谷だが、先発4番手というのは彼にとって理想的な起用法となった。DHとして出場した開幕戦、そして出場機会のなかったその後の2試合、合計3試合をじっくりとベンチから見ることができ、アスレチックス打線のイメージは掴めたはずだ。

 もし、大谷が5番手として起用されていたら、注目度の高まる本拠地開幕戦で相手は強打のインディアンズ。昨季のインディアンズは打率がリーグ2位の.263、出塁率と長打率を足したOPSもリーグ2位の.788で、総得点はリーグ3位の818点だった。一方のアスレチックスは打率.246(リーグ11位)、総得点が739点(リーグ9位)で、明らかにインディアンズよりも投げやすい相手である。

 スター選手不在のアスレチックス打線を抑える鍵は制球力。マネーボール戦法が浸透しているアスレチックスでは、マイナー時代から選球眼を磨いて、じっくりと球を見ることを叩き込まれる。160キロを超える豪速球を誇る大谷だが、スピードよりも制球力に注意した投球ができれば、メジャー初白星を手にできそうだ。

翌日のメジャー初先発登板に備えて、足早にフィールドから引き上げるエンゼルスの大谷翔平(三尾圭撮影)
翌日のメジャー初先発登板に備えて、足早にフィールドから引き上げるエンゼルスの大谷翔平(三尾圭撮影)
スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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