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祝!メーガン妃とヘンリー王子に第一子誕生か 英国と米国の架け橋に 英王室の”GW”は誕生日ラッシュ

木村正人在英国際ジャーナリスト
ヘンリー王子とメーガン妃の邸宅フロッグモア・コテージ(写真:REX/アフロ)

王位継承順位は7位

[ロンドン発]英王位継承順位6位のヘンリー王子(34)と元米人気女優メーガン妃(37)の第一子がすでに誕生している可能性が強まりました。王位継承順位はヘンリー王子に次いで7位になります。

というのもケンジントン宮殿が5月1日、ヘンリー王子が来週、公務でオランダのアムステルダムを訪れるとメディアに伝えたからです。ヘンリー王子とメーガン妃は第一子の誕生をプライベートに祝うことを発表しており、英メディアは第一子がすでに誕生しているヒントと伝えています。

英賭け屋の大手ラッドブロークスによると、名前の一番人気は女の子ならヘンリー王子最愛の母、故ダイアナ元皇太子妃と同じダイアナかグレースでオッズは7倍、エリザベス女王(93)と同じエリザベスは9倍。男の子ならアーサーが9倍、フィリップが11倍、ジェームズが13倍で続きます。

メーガン妃の母親で昨年5月の結婚式に親族の中で唯一人、列席したドリア・ラグランドさん(62)もすでに英国に到着。昨年8月にソーシャルワーカーの仕事を辞めたことから、メーガン妃の出産に備えて、しばらく英国に滞在するのではないかという見方も出ています。

メーガン妃(右)と母親のドリアさん(昨年5月、筆者撮影)
メーガン妃(右)と母親のドリアさん(昨年5月、筆者撮影)

ヘンリー王子とメーガン妃は300万ポンド(約4億3600万円)かけて改装したロンドン郊外ウィンザーのフロッグモア・コテージに引っ越しました。ここには10のベッドルームがあり、ドリアさんはその中の一つに滞在すると報じられています。

ヘンリー王子とドリアさんは出産に立ち会ったとみられています。

家族の時間を大切にしたいというメーガン妃の希望を尊重して、メディアを通じてロイヤルベイビーを英連邦の臣民にお披露目する英王室恒例のフォトコールはキャンセルされました。写真がどのようなかたちで公表されるのか、はっきりしたことは何も分かりません。

「英王室のロックスター」

2人の結婚式には米国の人気女性司会者オプラ・ウィンフリーさんや女子プロ・テニス選手のセリーナ・ウィリアムズさん、人気俳優ジョージ・クルーニー夫妻、英国の元サッカー選手デービッド・ベッカム夫妻や、母親の故ダイアナ元皇太子妃と親交が深かったミュージシャンのエルトン・ジョン氏が参列。

米国のスーパースター、ビヨンセさんもメーガン妃の妊娠を祝福するなど、メーガン妃の出産は世界的なイベントとして注目を集めています。

メーガン妃は米国人で離婚経験者、アフリカ系、キャリアウーマン、フェミニストかつアクティビスト。キャリアがないまま英王位継承順位2位ウィリアム王子(36)に嫁いだキャサリン妃(37)とは全く違うタイプの女性です。

ヘンリー王子とメーガン妃(昨年5月の結婚式、筆者撮影)
ヘンリー王子とメーガン妃(昨年5月の結婚式、筆者撮影)

自由と平等の国・米国から大西洋を渡って英王室に嫁いだメーガン妃の人気は米国でも沸騰し、「英王室のロックスター」と呼ばれるほどの影響力を持つようになりました。

英芸能誌ハロー!によると、マタニティドレス、玩具、ベビー服、アクセサリー、乳母車など第一子誕生の経済効果は2年間で12億5000万ポンド(約1800億円)という予測も出ています。

名前だけでなく、生まれる日時や性別も賭けの対象になっており、ウィリアム王子とキャサリン妃の長男ジョージ王子(5)、長女シャーロット王女(4)、次男ルイ王子(1)誕生時より賭け金は3倍の350万ポンド(約5億円)に達したそうです。

始まった王位継承のプロセス

エリザベス女王も93歳となり、英王室ではチャールズ皇太子への王位継承のプロセスが少しずつ始まっています。ウィリアム王子とキャサリン妃もその中に組み込まれています。

それに伴って将来は国王と王妃になるウィリアム王子とキャサリン妃と、「スペア」としての役割を終えたヘンリー王子、メーガン妃との距離も次第に広がっているようです。

ヘンリー王子とメーガン妃がフロッグモア・コテージに転居し、インスタグラムのアカウントも別々にしたことから、メーガン妃とキャサリン妃の不仲説が一気に火を吹きました。

英王室はメーガン人気を活かせるか

ヘンリー王子とメーガン妃が第一子誕生後に英王室の公務として、アフリカに2~3年の間、移住する計画だと英日曜紙サンデー・タイムズが報じました。英米メディアの執拗な「メーガン叩き」に対して冷却期間を置くのが第一の狙いです。

ヘンリー王子はオプラ・ウィンフリーさんとパートナーになって来年4月にメンタルヘルスの支援活動を立ち上げることをインスタグラムで公表しています。

2人のインスタグラムのエントリーを見れば、メーガン妃がどれだけ知的でしっかり社会問題や環境問題に取り組もうとしているかが分かります。

世界的な影響力を持つヘンリー王子とメーガン妃を米国のメーガン・サポーターが放って置くわけがありません。ヘンリー王子とメーガン妃が英王室の中でどんな役割を担っていくのか、今後の大きな課題になるのは間違いありません。

ルイ王子とシャーロット王女の誕生日が終わってから公式発表か

5月2日はウィリアム王子とキャサリン妃のシャーロット王女の4歳の誕生日。フォトグラファー・ママとしてメキメキ腕を上げているキャサリン妃が最新のプライベート写真をインスタグラムにアップしています。

4歳になったシャーロット王女(C)The Duchess of Cambridge/Instagaram
4歳になったシャーロット王女(C)The Duchess of Cambridge/Instagaram

4月23日には1歳の誕生日を迎えた次男ルイ王子のプライベート写真をアップしました。

1歳の誕生日を迎えたルイ王子(C)The Duchess of Cambridge/Instagaram
1歳の誕生日を迎えたルイ王子(C)The Duchess of Cambridge/Instagaram

英国に「黄金週間(GW)」はありませんが、気候の良いこのシーズン、エリザベス女王の誕生日(4月21日)からロイヤル・バースデーが続きます。筆者は、ヘンリー王子とメーガン妃は2人の誕生日が過ぎてから第一子誕生を公式発表するのではとみています。

(おわり)

在英国際ジャーナリスト

在ロンドン国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。masakimu50@gmail.com

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