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PSGの韓国代表MFイ・ガンインと「初めて会話」C大阪GKヤン・ハンビン「ジンヒョン先輩と3人で…」

金明昱スポーツライター
今季リーグ戦で先発出場を続けているセレッソ大阪のGKヤン・ハンビン(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 パリ・サンジェルマン(PSG)とセレッソ大阪の親善試合が28日に行われ、香川真司の鮮やかな決勝弾もあり3-2でセレッソ大阪が勝利した。先発で出場したセレッソ大阪の韓国人GKヤン・ハンビンにとっても貴重な経験だったようだ。

「こんな世界的にも有名なビッグクラブと試合をするのは初めての経験で、選手の個人能力の高さやスピードやパス、判断力、組織力、球際の強さなども含めて、それを体感することができて個人的にもいい経験になりました。試合はみんなで勝ち取った勝利ですごく嬉しいです」

 2失点はいずれもPSG攻撃陣の連係と技術力の高さが際立ったシーンだが、途中、強烈なシュートを防ぐシーンなども見られ、全般的なプレーはリーグ戦同様に安定感が増した印象があった。

 やはりヤン・ハンビンにとって残念なのは、PSGに加入したばかりの韓国代表MFイ・ガンインが出場しなかったことだ。

「やっぱりイ・ガンイン選手と対戦できなかったのは残念です。彼とは今回、同じピッチに立ちたいと思っていたのですが、ケガをしているということなので、早く回復させて今季の開幕を迎えてほしいです」

 それでも試合後にはロッカールームの外で、セレッソ大阪GKキム・ジンヒョンも交えて3人で会話をしたことも教えてくれた。

「ジンヒョン先輩はイ・ガンイン選手と話したことがある仲のようですが、僕は話すのは初めてだったんです。フランスでの生活がどうなのかとか、僕も日本での生活のことやJリーグのことなど短い時間でしたけれど色々な話をしました」

 韓国人同士だからこそ弾む話もあるのだろう。イ・ガンインは今回のジャパンツアーに帯同しているが、試合には出場しておらず、日本のサッカーファンの前に姿を見せることはなかった。いずれにしてもヤン・ハンビンにとっては、セレッソ大阪に来たからこそ得られた貴重な1日となった。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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