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若きカブスが本塁打記録でMLB初の快挙を達成

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
30日のパイレーツ戦で今季20号本塁打を放ったイアン・ハップ選手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 30日のカブス対パイレーツ戦で、MLBに新しい歴史が加わる出来事が起こった。

 3回裏、この日5番に入っていた23歳のイアン・ハップ選手がリグレー・フィールドの中断に飛び込む今季20号本塁打を放った。この瞬間、若きカブス打線がMLB初の快挙を成し遂げたのだ。

 チームはここまでハップ選手以外に、クリス・ブライアント選手(25歳)、カイル・シュワバー選手(24歳)、ウィルソン・コントレラス選手(25歳)、ハビアー・バイエス選手(24歳)が20本以上の本塁打を記録しており、チーム公式ツイートによると、25歳以下の選手5人が同じシーズンに20本以上の本塁打を放つのは、MLB新記録だということだ。

 それだけではない。この5選手以外にもアンソニー・リゾ選手もすでに20本塁打以上を記録しており、同一シーズンに6選手が20本以上記録したのも、1876年にチーム創設以来初めての快挙らしい。

 この日の好調打線を象徴するように、17-3と大勝。8月に入って15点以上を挙げて勝利したのは4度目のことだ。

 シーズン前半戦は打撃不調でチームも低迷。チーム打率は.240に留まっていたが、後半戦は.278と見違えるように打ちまくっている。それに合わせて長打率も.419から.478に飛躍しており、現在MLBで最も波に乗っている打線といっていい。

 一度火がついたら止まらないのが若手チーム。ようやく下馬評通りに、2年連続地区優勝を射程圏内に捉え始めたようだ。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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