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【J1第29節】横浜FM、浦和が快勝で1位&2位。磐田は泥沼を抜けられず、次節にも降格の危機

川端暁彦サッカーライター/編集者

横浜FM、浦和が抜け出し、磐田は崖っぷちに

J1第29節(10月19日)結果

横浜FM 1-0 広島

鹿島 1-2 浦和

上位4チームが相撃つ格好となった今節のJ1リーグ。横浜FMが同勝ち点で並んでいた広島を、浦和が下から追い上げていた鹿島をそれぞれ突き崩し、横浜FMが首位、浦和が2位にランクアップとなった。横浜FMは息詰まるような展開を日本代表MF齋藤学の一撃で拾い、浦和は鹿島FWダヴィの退場にも助けられ、反撃を大迫勇也のファインゴール一発に抑え込んでの快勝となった。

柏 2-0 甲府

C大阪 2-1 湘南

川崎F 2-1 磐田

清水 6-4 鳥栖

残留を争う15位・甲府、16位・湘南、17位・磐田はいずれも2失点で敗北し、勝ち点差は動かず。また、まだ危険域を脱していない14位・鳥栖は清水FW伊藤翔の鮮やかなハットトリック(左足ミドル、ヘディング、独走からの右足ループ)などに屈して大量6失点。こちらも決して状態は良くないようで、悪い意味で“可能性”を残している。

仙台 2-1 名古屋

大宮 0-1 大分

FC東京 2-0 新潟

中位勢では大宮がまたも敗北。8連敗のあとの1勝を挟んで5連敗。非常に苦しい流れを継続してしまっている。名古屋も泥沼状態で、勝ち点は足踏み。依然として残留安全圏にはいまだ達していない。

第29節を終え、「あと5節」の段階となったJ1リーグの勝ち点分布は以下のとおり。

J1リーグ勝点表(暫定)

勝点:チーム名

56:横浜FM

55:

54:浦和

53:広島

52:

51:

50:C大阪、鹿島

49:

48:川崎F

47:FC東京

46:

45:

44:仙台

43:

42:

41:柏、清水

40:新潟

39:大宮

38:

37:名古屋

36:

35:

34:

33:鳥栖

32:

31:

30:甲府

29:

28:

27:

26:(これ以下がJ2降格)

25:湘南

24:

23:

22:

21:

20:磐田

(中略)

13:大分(降格確定)

残り5戦。磐田は苦しい残留争い

残留争い順位表

13位:名古 37(52)

14位:鳥栖 33(48)

15位:甲府 30(45)

16位:湘南 25(40)

17位:磐田 20(35)

※クラブ名の横は現勝点、( )内は最大勝ち点

優勝争いは相変わらずの混沌ぶりだが、残留争いは差があるだけに決着の“芽”も見えてきた。17位・磐田は残り5試合を全勝してようやく、残留ラインの瀬戸際と言える勝ち点35を確保できる情勢だ。次節、甲府が勝って磐田が負けるようだと、早くも2番目の降格チームが決まってしまう。しかも、その次節がホームでの静岡ダービー。ここでの屈辱的結末だけは避けたいところである。

現実的な残留ラインは34~38くらいだろうが、仮に高めに見積もって38とすると、鳥栖は残り5試合で1勝2分2敗の微妙に負け越す戦績で、甲府は2勝2分1敗の五分の戦績で、それぞれ安全圏に到達可能。湘南は4勝1分で到達可能だが、まずは3勝して勝ち越すことが残留への最低ラインの目標と言えそうだ。

サッカーライター/編集者

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。2002年から育成年代を中心とした取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月をもって野に下り、フリーランスとしての活動を再開。古巣の『エル・ゴラッソ』を始め、『スポーツナビ』『サッカーキング』『サッカークリニック』『Footballista』『サッカー批評』『サッカーマガジン』『ゲキサカ』など各種媒体にライターとして寄稿するほか、フリーの編集者としての活動も行っている。著書『2050年W杯日本代表優勝プラン』(ソルメディア)ほか。

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