台風16号は発達しながら北上し、28日(火)には猛烈な強さとなる。秋の台風は東に進路を取るケースが多く、過去には度々、東日本で大きな被害が発生している。

台風16号 猛烈台風に

 23日夜、マリアナ諸島で台風16号が発生しました。グアム島、サイパン島を有するマリアナ諸島は世界でも有数の海面水温が高い海域で、ここで発生した台風は大型化しやすいことが知られています。

 古くは昭和34年(1959年)の伊勢湾台風が有名で、最近では2018年の台風24号です。この台風は一時、中心気圧が915hPaまで下がり、猛烈な強さとなりました。

2018年台風24号の経路図(筆者作成)
2018年台風24号の経路図(筆者作成)

 東京では最大瞬間風速39.3メートルの記録的な暴風となり、首都圏のJR・私鉄各線で初めて計画運休が実施されたことを思い出します。

 今回の台風16号も海面水温が高い海域を北上するため、かなり発達することが予想され、28日(火)には猛烈な勢力となる見通しです。

10月台風は東日本に近づく

 もうひとつ気になるのが台風のコースです。台風は太平洋高気圧の縁に沿って北上するため、高気圧の位置が大きく影響します。これは季節の進みと連動しています。

7月と10月の台風の主なコースと太平洋高気圧の位置を説明した図(筆者作成)
7月と10月の台風の主なコースと太平洋高気圧の位置を説明した図(筆者作成)

 太平洋高気圧が日本列島をすっぽりと覆う7月、台風は大きく弧を描きます。そのため、最も台風が接近しやすいのは沖縄地方、次いで九州北部地方です。

 その後、真夏を経て秋に向かって太平洋高気圧は徐々に退き始めます。これに伴い、台風のコースも少しずつ東にずれ、10月は九州や四国と比べて、関東や東海で台風の接近が増えます。秋の台風が東日本で大きな被害をもたらすのはこのためです。

勢力が強いまま接近か

 マリアナ諸島で発生したから、まもなく10月だから、それだけで台風の勢力やコースが決まるほど単純な話ではないけれど、なんとなく胸騒ぎがする台風です。

 今は予報円が大きく、予想が定まっているとは言えませんが、先日の台風14号のように数日間動きが止まり、その間に勢力が衰える台風ではなさそうです。影響が大きくなる可能性も考え、早めの対応が必要です。

【参考資料】

気象庁ホームページ:台風の統計資料