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台風11号 西日本に接近の恐れ

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
台風11号の進路予想図(12日正午現在)

台風11号 西日本に接近の恐れ

台風11号は12日(日)正午、沖ノ鳥島近海(東京から約2千キロ)をゆっくりとした速さで西へ進んでいます。中心の気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、依然として強い勢力です。

台風11号は次第に進路を北よりに変え、15日(水)には小笠原諸島の西海上、16日(木)には四国の南海上に達する予想です。16日(木)から17日(金)にかけ、西日本にかなり接近する可能性が高く、九州や四国では大荒れの天気となる恐れがあります。

太平洋側の南東斜面で大雨

大雨が予想される地域(15日ー16日)
大雨が予想される地域(15日ー16日)

左図は15日(水)から16日(木)にかけ、雨が強まりやすい地域を示したものです。

(12日正午現在の予測資料で作図しました。台風の進路によっては大雨の地域が変わる可能性があります。)

台風は反時計回りに回転する渦なので、湿った空気が南東から北西に向かって吹きます。この湿った風が太平洋側の、とくに南東側の斜面で発達した雨雲となり、局地的に激しい雨を降らせます。

15日(水)頃から、関東の西部・静岡県・三重県などで雨が降り始めるでしょう。台風が接近する16日(木)には関東から九州の広範囲で大雨となる見通しです。また、北日本でも梅雨前線が刺激され、まとまった雨となる恐れがあります。

大荒れの天気はいつから?

あす(13日)から17日(金)にかけての天気を地方別にまとめました。赤の矢印で示した部分は風雨が激しくなる時間帯です。

13日(月)-17日(金)の地方別の天気傾向予想
13日(月)-17日(金)の地方別の天気傾向予想

近畿・四国・九州では16日(木)-17日(金)かけ、大荒れの天気となるでしょう。交通機関は大きく乱れる恐れがあります。台風の進路によっては中国地方でも悪天となる見通しです。

一方、関東地方は15日(水)にかけ、晴れて、厳しい暑さが続きます。暑さと湿った空気の影響で天気が変わりやすく、急な雨もありそうです。

なお、台風11号の予想進路は常に最新の情報をお使いください。

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは117冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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