きょう(5日)午前、沖縄気象台は沖縄地方の梅雨入りを発表しました。平年より4日早く、昨年より5日早い梅雨入りです。沖縄ではこの先しばらく、くもりや雨のぐずついた天気が続く見通しです。

沖縄と関東地方の梅雨入り 関係はある?

例年、沖縄地方は5月上旬に梅雨入りし、6月下旬まで続きます。沖縄では一年間に降る雨の約6割が梅雨と台風によってもたらされ、欠かせない水資源です。大雨は困るけれど、空梅雨でも困る・・・「ほどよい梅雨」を願うのは虫が良すぎるでしょうか。

そして、沖縄地方が梅雨入りして約1か月後、本州でも雨の季節を迎えます。関東地方の梅雨入りの平年日は6月8日です。沖縄の梅雨入りが早かったので、関東の梅雨入りも早くなるのでは?と思ってしまいますが・・・

沖縄と関東地方の梅雨入りにかかわりがあるのか、相関係数を調べてみました。データは1964年から2013年までの50年間です。すると、相関係数は「0.18」で、沖縄と関東の梅雨入りに関連がないことがわかりました。ついつい、沖縄の梅雨入りが早いと、関東の梅雨入りも早いように思ってしまいますが、統計的にはほとんど関係がないのです。ですから、両者に関連があるように予想しているものは疑ってみた方がいいと思います。

日本の梅雨をアジア・モンスーンから考える

南アジア モンスーンシーズンの降水量予測
南アジア モンスーンシーズンの降水量予測

梅雨は日本だけではなく、アジア全体の雨季です。南アジア気候予測フォーラム(South Asian Climate Outlook Forum)が4月24日に発表した、この夏のモンスーン(季節風)予測によると、降水量は平年並み(緑色)から少なくなる(黄色)可能性が高いとしています。

日本を始め、海外の気象機関はこの夏、エルニーニョ現象が発生する可能性が高いと予想していて、予測はエルニーニョ現象を強く意識した内容となっています。

日本でもエルニーニョ現象が発生すると、 梅雨入りは東北北部、四国地方、奄美地方、沖縄地方で早い傾向があり、少なからず影響があるようです。

日本の梅雨をアジア全体で考えるのは、少し広すぎるのでは?と思われるかもしれません。

でも、期間の長い気象現象(1か月から半年)は、地球規模で起こる大気の流れや海の状態に大きく左右されます。日本の梅雨を日本だけで考えていても、なにも見えてはこないのです。

きょう(5日)、沖縄が梅雨入りしたからといって、すぐに何かが変わるわけでも、何かが分かるわけでもないけれど、日々、視野を広く持って、梅雨の行方を考えていきたいと思っています。

【参考資料】

エルニーニョ現象に伴う日本の天候の特徴(気象庁)

South Asian Climate Outlook Forum(南アジア気候予測フォーラム)

安成哲三,栗原弘:1986,rインド・モンスーン長期予報100年」記念国際セミナーに参加して,天気,33,45-52.

【相関係数とは】

2つの変量(データ群)がどのような関連性をもっているのかを分析する方法。

相関係数 = 関係がほとんどない「0.0~0.2」、ややあり「0.2~0.4」、かなりあり「0.4~0.7」、強い「0.7~1.0」

プラス「正の相関」、マイナス「負の相関」