ママを狙った「洗えるスマホ」発表会が大当たりしたKDDI 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.157
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石川 温の「スマホ業界新聞」
2015/12/05(vol.157)
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《目次》
1.「洗えるスマホ」で子育て層にターゲットを絞った発表会が大当たり
━━Androidメーカーに求められる、さらなる「セグメント端末」
2. アクセサリーメーカーだから実現した「着せ替えWindows10スマホ」
━━外装は魅力的。あとは「初物Snapdragon」の信頼性が課題か
3. HLR/HSS機能開放で、格安スマホでも音声定額サービス提供へ
━━サービス競争の激化はMVNOにとって本当に幸せなのか
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1. 「洗えるスマホ」で子育て層にターゲットを絞った発表会が大当たり
━━Androidメーカーに求められる、さらなる「セグメント端末」
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12月3日、KDDIは「au発表会forママ」を開催。ハンドソープで洗えるスマホ「DIGNO Rafre」(京セラ製)を発表した。
ネットの一部では「洗えるからママ向けという企画が安易」とか「ママというセグメントを狭める意味がわからない」といったような声が聞かれた。
しかし、実際のところ、Twitter上では、子育て層からは大好評だったようで、KDDIとしても「ママ向けとして発表して大成功」という評価となったようだ。
メディアでの取り上げ方を見ても、当日のテレ東「WBS」はもちろんのこと、NHKニュース7では、3番目に取り上げられたほどだった。
KDDI広報部によれば、「海外メディアからの引き合いも多く、Youtubeの動画再生も海外からのアクセスが目立つ」という。
「世界初というフレーズが良かったのかも知れない」(広報部)ということで、特にテレビメディアはスマホを洗うシーンの見た目のインパクトが面白いこともあり、取り上げやすかったのだろう。
今年、KDDIは冬春商戦モデルに関しては、複数機種をまとめたラインナップでの発表会を行っていない。NTTドコモとソフトバンクは発表会を実施したが、どれも似たり寄ったりの商品となっており、テレビメディアとしては扱いづらい内容となっていた感がある。iPhoneが発売された直後でもあり、総務省による値下げ議論やNTTドコモはdポイントを中心に発表会を行ったこともあり、製品にはあまり注目されなかったように思える。
その点、今回のKDDIは、DIGNO rafreに絞って発表会を実施した。単に「洗えるスマホ」でも良かったのだろうが、あえて「ママ」に絞り、ユーザー層をわかりやすくしたことで、メディアで大きく扱われる結果となった。
おそらく、実際に商品を買っていくユーザーは、潔癖症の人や魚屋さんのような人もいるだろうが、あえて「手を常に洗いたいママ」とターゲットを絞ることで、メディアに載りやすくなり、結果として、ママ以外も購入することになるはずだ。
子ども向けスマホ「miraie」やシニア向け「BASIO」は、スマホを初めて所有するユーザー向けの商品だ。DIGNO rafreは、一度、スマホを所有し、「ファンデーションで画面が汚れる」「晩ご飯を作っている最中にもスマホを持ちたい」という、すでにスマホを使っているユーザーだからこそ、実感している不満を解決する商品だといえるだろう。
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