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auカケホ1000円値下げにソフトバンクが即対抗で泥沼化 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.146

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

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石川 温の「スマホ業界新聞」

2015/09/12(vol.146)

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《目次》

1.KDDI「カケホ1000円」値下げにソフトバンクが24時間以内対抗

━━iPhone発売を2週間後に控え、料金競争は早くも泥沼化

2.アップルが自ら「アップグレードプログラム」を投入

━━KDDIも独自に提供し、iPhone縛りのユーザー続出か

3.NTTドコモが「予約の予約」を中止するドタバタを露呈

━━背後にはある準備不足とスケジュールへの焦燥感

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

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1.KDDI「カケホ1000円」値下げにソフトバンクが24時間以内対抗

━━iPhone発売を2週間後に控え、料金競争は早くも泥沼化

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9月25日の新型iPhone発売に向けて、各キャリアのキャンペーン合戦が早くも本格化してきた。

今回、まず驚きだったのがKDDI。月額2700円のカケホを1000円値下げするという大胆な戦略に打って出た。1回5分以内という制限はあるが、KDDIの調査によれば、一般的なユーザーは90%以内の通話は5分以内で終わる傾向があるという。

これまで「音声通話定額制は魅力だが、そんなにかけない。2700円は高い」と思っていたユーザーも、これで音声定額制を選ぶ人が増えてくる可能性がある。

実際、ケータイ向けのカケホが月額2200円であり、スーパーカケホは月額1700円とケータイ向けよりも安い。KDDIとしてはケータイからスマホへの乗り換えも期待しているようだ。

他社の状況を俯瞰すると、ソフトバンクはスプリントの立て直しと国内4社合併によるコスト削減により、KDDIへの対抗は難しいと思われていた。しかし、KDDIが発表した8時間後には対抗プランとなる「スマ放題ライト」を投入してきた。

あとは「カケ・ホーダイ」導入で大幅に収益を悪化させ、ようやく立ち直りつつあるNTTドコモがいつ対抗してくるかが注目と言えそうだ。

ただ、KDDIとソフトバンクが投入したプランだが、「本当に安いのか」と言われれば疑問が残る。

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ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

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