Yahoo!ニュース

【GWペット祭り】がこどもの日のTwitterのトレンドに。ペットと子どもの共生を考えてみよう

石井万寿美まねき猫ホスピタル院長 獣医師
イメージ写真(写真:アフロ)

5月5日のこどもの日にTwitterを覗いていると「GWペット祭り」がトレンド入りしていました。こどもの日にペットなのかと、びっくりしました。それにはどのような時代背景があるのかを見ていきましょう。

子どもの数と犬猫の数は?

イメージ写真
イメージ写真写真:アフロ

総務省統計局によりますと、2022年4月1日現在における子どもの数(15歳未満人口。以下同じ。)は、前年に比べ25万人少ない1465万人で、1982年から41年連続の減少となり、過去最少となりました。

一般社団法人ペットフード協会よりますと、犬猫の数は、犬は705万3千頭、猫は883万7千頭という数で犬と猫の合計数が1589万頭確認されています。

つまり、日本において、子どもの数が犬や猫の数よりも少ないという現象が起こっています。このような状況下で、2023年のこどもの日のTwitterのトレンドで「GWペット祭り」が話題になっていました。

GWペット祭りを見てみると

イメージ写真
イメージ写真写真:アフロ

猫の飼育頭数が犬より多いためか、猫の投稿が多いです。「猫は液体」「猫が出ているテレビをまったり見ている猫」「窓の外の鳥を見ている猫」などの投稿があります。

こどもの日なので、鯉のぼりと一緒に写っているウサギや猫の写真が上がっていました。鯉のぼりは、子どものものだ、と思っていましたが、このSNSの時代は、ペットも子どもなので、鯉のぼりもペットと一緒にSNSに投稿されるアイテムになっているようです。

このようなTwitterの投稿から、文字通りペットは家族の一員と考える人が増えているようです。子どもの数は減っていますが、その分、ペットが全部ではありませんが、子どもの代わりをしているところもあるのでしょう。

このことは、家庭でペットを飼う人々の増加や、結婚や出産をしない若者の増加などが背景にあるとされています。

一部の人々からは、「こどもの日に子どもたちを祝福することが大切でするべきではないか」といった批判的な声も上がっていますが、一方でペットとの暮らしを大切にしている人々の「ペットも家族の一員であり、子どもたちにもペットとの共生を学ぶ機会を提供することが重要だ」という考えもあります。

日本において、ペットを飼うことが一般的になっている理由には、単純にペットが好きだからというだけでなく、ペットを飼うことで、ストレスの軽減や運動不足の解消、孤独感の緩和など、様々な効果が期待されています。

ペットを飼うことの問題点

イメージ写真
イメージ写真写真:アフロ

一方でペットを飼うことは、責任やコストがかかることも事実です。ペットの健康管理や食事、トイレの清掃、運動の提供など、ペットを飼うことは一朝一夕でできることではありません。犬の平均寿命が約14歳、猫の平均寿命は約15歳なので、その間、ずっと上記のような世話をずっと続けることができなくなり、飼育放棄をする飼い主がいることも問題になっています。犬や猫は、長寿になったので、その子の一生をずっと世話できなくなり、高齢者が飼育放棄することも多くなっています。

さらに、飼い主が犬や猫を飼うことによって、衛生面や騒音などの問題も生じることがあるため、ペットを飼う際には、周囲の人々にも配慮しなければなりません。

子どもがペットと一緒に生活することは?

写真:イメージマート

子どもとペットが一緒に生活すると利点も多くあります。子どもたちは愛情や責任、思いやりなどの感情をペットの飼育から学ぶことができます。特に、老犬介護については、家族の一員であるペットを最期まで看取ることができることで、子どもたちは生と死、喪失という大切なテーマについて学ぶことができます。

他には、犬は社会性がある動物です。散歩中に犬同士の行動を見ていると、初めて会った犬同士でも一緒に遊んだちしているので、犬同士のコミュニケーション能力の様子を学べます。

ペットの世話をすることで、自分が誰かに必要とされているという喜びや、ペットに対する愛情が報われるという喜びを感じることができます。これらの感情や能力は、子どもたちが将来的に社会で活躍する上で、よい経験になるとされています。

最近では、自宅でペットを飼っていなくても、ペットとの共生を促進するための施策やイベントが全国的に展開されています。例えば、動物愛護団体が主催するイベントや、ペットと一緒に過ごせる施設などが増えています。これらの施策やイベントに参加することで、ペットとの共生について学ぶことができるだけでなく、ペットとのコミュニケーションを深めることができます。

ペットも子どもも大切にされて、理解される社会になるといいですね。ペットと子どもが全く同じだというわけではないですが、子どもがいなくてペットを飼っている人はペットのことを考えるとより子どものことが理解しやすくなります。

まねき猫ホスピタル院長 獣医師

大阪市生まれ。まねき猫ホスピタル院長、獣医師・作家。酪農学園大学大学院獣医研究科修了。大阪府守口市で開業。専門は食事療法をしながらがんの治療。その一方、新聞、雑誌で作家として活動。「動物のお医者さんになりたい(コスモヒルズ)」シリーズ「ますみ先生のにゃるほどジャーナル 動物のお医者さんの365日(青土社)」など著書多数。シニア犬と暮らしていた。

石井万寿美の最近の記事