静岡県熱海市では7月3日午前に、記録的な大雨により大規模な土石流が発生しました。行方不明者の捜索のために災害救助犬が、泥だらけになりながら捜索活動をしています。今日は、災害救助犬について勉強してみましょう。

熱海市で捜索活動をしている災害救助犬

航空自衛隊 浜松基地のTwitter より

泥だらけになりながら災害救助犬は、人命救助のために懸命に活動をしています。土石流なので捜索現場は、泥に覆われています。

まだ梅雨があけておらず雨が降るので現場はまだ完全には安定していません。二次災害の危険もあるかもしれませんが、災害救助犬たちは慎重に安全管理のもとで捜索しているということです。

それでも、筆者は、泥に覆われて体が大丈夫なのかなと心配になりますね(活動の後、水で泥を取り除いてもらっていました)。まずは、災害救助犬についてみていきましょう。

災害救助犬とは?

救助隊と災害救助犬チームの合同訓練(日本レスキュー協会)より

災害救助犬とは、レスキュードッグとも呼ばれています。

地震や台風や土砂崩れなどの災害現場で壊れた家屋や土砂の中に埋もれた人などを救助します。災害救助犬は、優れた嗅覚をもっているので迅速に人を発見し救助を助けるように訓練されています。

救助犬のはじまりは、スイスのアルプス山脈に住む修道士たちが自分たちの飼っていた犬を雪山で道に迷った人たちの捜索のために、訓練したことからです。

災害救助犬の種類は?

警察犬は、ジャーマン・シェパードが多いのですが、災害救助犬は、血統は問いません。以下の犬です。

ジャーマン・シェパード

ラブラドール・レトリバー

ゴールデン・レトリバー

ボーダー・コリー

などですが、そのなかでも、病弱な犬や意欲、気力のない犬は不向きです。中型犬や小型犬は、大型犬が入れないすき間も捜索できるのでダックスフント、ウェルシュコーギー、柴犬、​雑種なども災害救助犬にいます。

災害救助犬は、警察犬となにが違うの?

災害救助犬と警察犬は同じように人命救助のために活動してくれますが、違いがあるのです。それを見ていきましょう。

鼻の使い方

警察犬が行方不明者を捜索しているときは、顔を下にして鼻を下向きにしています。一方、災害救助犬は空気中に浮遊してる人のニオイをかぐので、必然的に鼻を上向きにしています。

捜索者の数

警察犬は特定の人(容疑者や行方不明者など)のニオイが必要です。認知症で行方不明者などは、枕カバーがよく使われています。

一方、災害救助犬は生存、死亡にかかわらず不特定の行方不明者を捜索の対象にします。不特定多数の人のニオイは、呼気に含まれているニオイを探します。その結果、倒壊した家の中にいても探すことができるのです。

もちろん、災害救助犬が全ての人を救助できるわけではありませんが、救助者捜索の一つの手段として有効ですね。犬の力って素晴らしいですね。

人命救助は「発災後72時間が勝負」とされています。生死を分けるタイムリミットは72時間なので、災害救助犬は危険な現場でも懸命に活動してくれるのです。

科学技術が進歩をしてきていますが、犬の嗅覚や捜索する能力は、私たち人間の人命に生かされています。災害救助犬は、平時でも訓練をしています。

日本の災害救助犬の現状

日本は、災害救助犬は欧米に比べて後進的であります。先進国である欧米では、すでに災害救助犬の認定基準があります。

日本では、民間の各団体が独自の審査基準を作っているだけです。

自然災害が多い日本なので、この機会に災害救助犬について知ってもらうことは大切ですね。捜索は集中力がいるので、連続した捜索可能時間は20〜30分程度です。2、3頭の災害救助犬が交互に捜索と休憩をして、数時間の捜索をしています。一刻でも早く、行方不明者が見つかりますように。

災害救助犬は、体力もいるし活動後は、精神的ダメージも大きいのでしっかりケアをしてあげてほしいですね。