子供達がインターネットのアクセスに利用する機器は押し並べて高額なもので、子供の小遣いで購入するのは難しい。そのインターネット機器は自分専用なのだろうか、それとも保護者と共有なのだろうか。内閣府が2022年3月に確定報を発表した「令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査」(※)の調査結果から確認する。

次以降に示すのは該当機器でインターネットを利用している小中高校生について、その機器の利用状況を専用・共用の観点で尋ねた結果。例えば自宅用パソコンやタブレット型端末などで総数において自分専用は31.2%と出ているので、小中高校生全体のうち自宅用パソコンやタブレット型端末などでインターネットを使っている人の31.2%は、その機器が該当者専用のものであることを意味する。

↑ インターネット利用機器の専用・共用状態(自宅用のパソコンやタブレット型端末など、該当機器でインターネット利用者限定)(2021年)
↑ インターネット利用機器の専用・共用状態(自宅用のパソコンやタブレット型端末など、該当機器でインターネット利用者限定)(2021年)

総数では31.2%が自分専用、52.5%が保護者との共用、13.6%が兄弟姉妹との共用となっている。多分が保護者と共用なのは、端末の所有権が保護者にあり、それを使わせてもらっているケースが多々あるからだと考えられる。これは事実上、保護者の監視下での利用を意味する。

保護者の不安が反映されているからか、男女別では中高生において女子の方が保護者と共用の割合は高い。また学校種類別では上になるに連れて自分専用の割合が増えていく。アルバイトなどをして購入した場合もあるだろうし、保護者側も子供の多感さを受け、あるいはある程度のリスク回避能力は身に着けたと判断し、専用とすることを許すケースが増えているのだろう。

続いてスマートフォン。

↑ インターネット利用機器の専用・共用状態(スマートフォン、該当機器でインターネット利用者限定)(2021年)
↑ インターネット利用機器の専用・共用状態(スマートフォン、該当機器でインターネット利用者限定)(2021年)

自宅用のパソコンやタブレット型端末などと比べると機動性が高く自宅外でも個人で使われるケースが多々あることなどから、自分専用の割合が高いものとなっている。総数でも9割近くが自分専用で、保護者との共用は8.0%でしかない。小学生では2割台、中学生でも1割足らずは保護者との共用。高校生になるとほぼ100%、自分専用のものとなる。なお、男女別の差異は小学生で女子の方が自分専用の割合が高いものとなっているが、中高生では何らかの傾向のような動きは見られない。「スマートフォンは個人のプライバシーが詰まった端末」との考え方は、子供達の間にも通用しているのだろう。

子供達のインターネット利用機器における専用・共用の実情は、その機器を入手する金銭の問題や利用コンテンツの安全性の観点で、大変気になる要素ではあるのだが、これまであまり調査の対象としては挙がってこなかった。今回明確な数字が出たことで、その実情が明らかになったのはありがたいお話。

小中高校生において自宅用パソコンやタブレット型端末などでインターネットを使う人の5割台は保護者との共用で、自分専用の端末で利用している人は3割台しかいない。このことは他の子供達におけるインターネットの利用関連の調査について検証する際に、大いに役立つ数字に違いない。

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※令和3年度青少年のインターネット利用環境実態調査

2021年11月3日から12月14日にかけて2021年11月1日時点で満10歳から満17歳までの青少年とその同居保護者それぞれ5000人に対し、調査員による個別面接聴取法(困難な場合は訪問配布訪問回収法やウェブ調査法も併用)で行われたもの。回答側の事情次第で郵送回答法を併用している。有効回答数は青少年が3395人(うちウェブ経由は161人、郵送回収法は154人)、保護者は3511人(うちウェブ経由は136人、郵送回収法は133人)。

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