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第1回アテネから今回の東京まで 夏季五輪における日本の金メダル獲得実績は

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
↑ これまでのオリンピックで日本が獲得してきたメダルの数は(提供:アフロ)

現在開催中の東京2020オリンピック。日本選手の活躍ぶりやメダル獲得のニュースが流れるたびに歓喜が沸き上がる。それでは過去の夏季オリンピックでは日本はどれほどのメダルを獲得していたのだろうか。その実情を確認する。

IOCなどの公開データを基に、第1回オリンピック以降の夏季オリンピックと、各会における日本の金メダル獲得数、総メダル獲得数を反映させたのが次のグラフ。

↑ 夏季オリンピックにおける日本の金メダル・メダル総獲得数
↑ 夏季オリンピックにおける日本の金メダル・メダル総獲得数

第1回オリンピックは1896年にギリシャのアテネで開催されたが、このとき日本は不参加。日本が参加したのは1912年のストックホルムオリンピックが初めてとなるが、この時は金メダル数も総メダル数もゼロだった。

初のメダル獲得は1920年のアントワープオリンピック。テニスで熊谷一弥(シングルス)、熊谷・柏尾誠一郎(ダブルス)が日本初のメダル(銀)を獲得している。金メダルは1928年のアムステルダムオリンピックが初めてで、競泳の鶴田義行によるもの。

第二次世界大戦による中断などを挟み、戦後日本がオリンピックに再び参加するようになるのは1952年のヘルシンキオリンピックから。この時、金メダル1つを含む9つのメダルを獲得している。1964年に開催された東京オリンピックでは16個もの金メダルを含む29個のメダルを獲得しているが、それをピークにそれ以降はやや減少の動き。政治的思惑などによる不参加会も生じている(1984年のロサンゼルスオリンピックでやや盛り返しているが、これは当時の東西陣営の対立が元で生じた、東側諸国の不参加による影響があったものと思われる)。

今世紀に入ってからは2004年のアテネオリンピックで大きく躍進。金メダル16個を含む37個ものメダルを獲得する。前回のリオデジャネイロオリンピックでは金メダルこそ12個にとどまったが、メダル総数では過去最高の41個という値を記録している。

現在開催中の東京2020オリンピックにおける日本のメダル数だが、JOC(日本オリンピック委員会)では金メダル数の目標を30個としている。あくまでも目標であり、達成しなければならない義務的なものではないが、過去の動向を見る限りでは少々難しいものがあるかもしれない。なお米国のデータ会社グレースノートの予想によれば金メダル26個を含む総メダル数60個とのことである(【メダル予想、日本は金26個 米データ会社「予測できない大会」―東京五輪〔五輪〕】)。

今後も日本選手の活躍とその結果に、大いに心躍る日々が続きそうだ。

上記は今記事のダイジェストニュース動画(筆者作成)。合わせてご視聴いただければ幸いである。

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「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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