ゲームやおもちゃはいつ買われるのか…ゲームソフトなどへの支出傾向をさぐる(2020年公開版)

↑ おもちゃ屋にずらりと並ぶおもちゃ達。クリスマスに向けてフルアピール。(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

毎年12月に入るとクリスマスに向けて街の彩りが鮮やかになるのとともに、おもちゃ屋やゲームショップでは気合を入れた広告展開が見られるようになり、多様な商品がアピールを繰り広げることになる。言うまでもなくクリスマスのプレゼント、そしてそれに続くお正月のお年玉による購入を期待してのもの。一方で今年は新型コロナウイルスの流行により、毎年12月に入ると生じる店舗の混雑を避けるため、11月中にプレゼントを購入しようとの動きも見られる。

では実際に、この年末商戦の時期ではどれほどのゲームやおもちゃが買われているのか。総務省統計局の「家計調査」のデータから検証する。

家計調査では二人以上世帯(原則夫婦世帯)においてのみ、日次の動きに関する調査も行われている。世の中全体の傾向を推し量るのには総世帯(単身世帯+二人以上世帯)の値が望ましいのだが、存在しない以上仕方が無いので、この二人以上世帯における日々の支出額(=消費額)を基に、クリスマスプレゼントとしての購入が期待されているゲーム・おもちゃ系の動向を確認する。

対象とする項目は「ゲームソフトなど」「ゲーム機」「他の玩具」。それぞれの具体的内容は説明によると次の通り。

●ゲームソフトなど

テレビゲーム機の部品および周辺機器も含む。ダウンロード販売のゲーム代も該当。

●ゲーム機

携帯型、据置型のゲーム機本体。ソフトや付属品とのセット販売のものも含む。

●他の玩具

「ゲームソフトなど」「ゲーム機」に分類されない玩具。

 〇ぬいぐるみ、着せ替え人形、プラモデル、塗り絵、花火、風船、電気機関車などの電機製玩具、すべり台、ブランコ、教育玩具(積み木、プレイブロックなどの造形玩具)、卓上ピアノ

 ×観賞用人形(「室内装飾品」に該当)

現時点で日次データが取得できるのは2020年9月分まで。そこで1~12月分が取得可能な2019年に関して、日々の出費を確認していく。

まずは「ゲームソフトなど」。

↑ 二人以上世帯における平均支出額(ゲームソフトなど、日次、円)(2019年)
↑ 二人以上世帯における平均支出額(ゲームソフトなど、日次、円)(2019年)

多分にギザギザがキツイグラフとなっているが、これは平日にはあまり支出されず、土日に額が高くなる傾向があるため。平日にゲームソフトを購入する機会は得にくいのだろう。

全体的には12月に入ってから額が高くなっており、クリスマスに向けてプレゼントとしてゲームソフトが買われている実情が分かる。年末に向けておもちゃ屋やゲームショップが混雑するのも理解ができる。

一方で11月15日にも額が高くなっているが、これはクリスマスのプレゼント用のゲームソフトを前倒しで購入したケースが多々あったものと思われる。また同日に任天堂からポケットモンスターシリーズの最新作「ポケットモンスターシールド」「同ソード」が発売されたため、それを買い求める人も多くいたのだろう。

年始も高めの値が出ており、お年玉代わりに購するケースが多々あることが見受けられる。

続いて「ゲーム機」。

↑ 二人以上世帯における平均支出額(テレビゲーム機、日次、円)(2019年)
↑ 二人以上世帯における平均支出額(テレビゲーム機、日次、円)(2019年)

土日に額が高くなる傾向や、年末に向けて大きな動きがあるのは「ゲームソフトなど」と変わらない。一方で年末年始以外にいくつかの期間で大きく値が跳ねる動きが見られる。長期の休みやその直前のタイミング(2月23日は春休み・試験休み、7月6日は夏休み前)であることから、休みを機会にテレビゲーム機を新規購入・買い替えしようとする思惑が働くのかもしれない。

新しいゲーム機が発売された場合、その日以降の値が跳ね上がる可能性はある。2019年ではNintendo Switch Lite(2019年9月20日)とメガドライブ ミニ(2019年9月19日)が発売されたが、特異な動きは確認できない。

最後は「他の玩具」。

↑ 二人以上世帯における平均支出額(他の玩具、日次、円)(2019年)
↑ 二人以上世帯における平均支出額(他の玩具、日次、円)(2019年)

土日に額が高くなる傾向は「ゲームソフトなど」などと同様。他方、年末にかけて大きな動きが生じているものの、他の期間では特段変わった動きは見出しにくい。一般的な玩具は年末商戦が天王山ということだろうか。

あえて言えば5月初頭と8月半ばにやや値が高くなっているように見える。これはそれぞれゴールデンウィーク・お盆休みが該当する。帰省してきた子供や孫におもちゃを買い与える機会が生じ、それが数字となって表れているのかもしれない。

テレビゲームも含めたおもちゃ業界が、いかに年末商戦に魂を注いでいるか、その実情を今回の精査結果からうかがい知ることができる。12月に入るとおもちゃ屋やゲームショップが混雑を極めるのも当然の話ではある。

他方、「ゲームソフトなど」では一部で11月から額が極めて高くなる傾向がある、つまり前倒しでクリスマスプレゼントの類を購入する動きがあるものの、「ゲーム機」「他の玩具」ではその動きを見い出しにくい。需要が集中する12月には実店舗は混雑し、目当ての商品の品薄や品切れは容易に想像ができる。感染症リスクも併せ考慮すると、12月に入ってからではなく、早めの11月には確保しておくことが望まれるのだが(「ゲーム機」「他の玩具」では子供の目に付かないよう隠しておくのに苦労するが)。

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