情報源として欠かせないのはどのメディアか…主要メディアに対する思いの実情をさぐる(2019年公開版)

↑ 驚きの情報が掲載されている新聞。でもそれは信頼できるものだろうか?(写真:ペイレスイメージズ/アフロイメージマート)

情報源として欠かせない存在、トップは民放テレビ

メディアは主に情報を取得するために存在し、利用される。情報はメディアの立場からは、商店における商品そのものと表現できる。その情報を日々得る人にとってメディアは欠かせない存在であり、同時に情報の内容に関し、メディアは利用者からさまざまな要求が行われる。今回は新聞通信調査会が2019年11月に発表した「メディアに関する世論調査」(※)の報告書を基に、主要メディアとなる新聞、テレビ、インターネットに対して、人々が情報源としてどの程度の必要性を感じているのか、そして提供される情報に信頼を寄せているのかを確認する。

主要メディアに対し「情報源として欠かせない存在か否か」「情報が信頼できるか否か」を尋ね、肯定した人をカウントした結果が次以降のグラフ。まずは「情報源として欠かせない」とするメディアとしては、民放テレビがもっとも同意を得られており、49.7%。次いでインターネットが47.7%、NHKテレビが41.0%。最後に新聞が39.6%との結果となった。

↑ 各メディアの印象「情報源として欠かせない」(属性別)(2019年度)
↑ 各メディアの印象「情報源として欠かせない」(属性別)(2019年度)

新聞やテレビと比べてインターネットはインフラとしての言葉の意味合いが強く、情報発信メディアとしての区分で同列視するのは問題があるが、世間一般の人のイメージとしての回答では、おおよそこのぐらいなら妥当性がある値といえる。新聞は「情報源としての必要性」の観点で、今回取り上げている主要メディアにおいては、一番低い支持率としての存在になってしまっている。

男女別では、男性は新聞やNHKテレビ、インターネットが、女性は民放テレビの値が高めに出ている。女性の観点では情報源として必要不可欠か否かの観点で、民放テレビは新聞やNHKテレビ、そしてインターネットよりも欠かせない存在であると認識されていることになる。昼時のバラエティ番組の視聴が影響しているのだろう。

年齢階層別に見ると、50代まではインターネットが一番で、次いで民放テレビ。40代まではインターネットが突き抜けた値を示している。60代になると新聞が順位を上げてトップにつき、民放テレビが続く。インターネットはNHKテレビよりも低く最下位に落ちてしまう。70歳以上ではNHKの値がより高くなり、民放以上のポジションを獲得する。

今件で挙げられたメディアでは、50代と60代が「情報源としての必要性」における境界線となるようだ。高齢層が新聞やテレビ、中でもNHKテレビに夢中になるのは、情報源として欠かせない存在との認識が強いのが、理由の一つであることが分かる。

信頼できる情報を提供する存在は新聞とNHKテレビ

情報源としての必要性では無く、発信される情報の確からしさ、信頼性の点では、新聞とNHKテレビに置かれた信頼性の高さが際立つ。

↑ 各メディアの印象「情報が信頼できる」(属性別)(2019年度)
↑ 各メディアの印象「情報が信頼できる」(属性別)(2019年度)

1つ目のグラフと、メディア毎の棒グラフの色を一致させているのだが、印象が大きく異なっている。青と赤が大きく伸び、緑と紫が短い。またおおよその属性で赤の方が青よりも長い。これはそれぞれ「新聞とNHKテレビが提供情報の観点では大いに信頼されている」「民放テレビとインターネットはあまり情報の信頼性は無いとの認識がされている」「新聞とNHKテレビとではNHKテレビの方がより高い信頼を得ている」と見ることができる。

男女別では新聞・NHKテレビは女性の方が、民放テレビとインターネットでは男性の方が高い値を示している。年齢階層別ではおおよそ若年層ほどインターネットへ信頼を置いているものの、それほど高いものでは無く、新聞とNHKテレビは大体年齢が上になるに連れて信頼する人の割合も増加していく。他方民放テレビは年齢階層による差異はあまり見られず、一定値を保っているのも興味深い動向ではある。

今件の2つの視点だけでも、年齢階層間のメディアギャップ、そして高齢層における新聞とNHKテレビ信奉、特に新聞への信服ぶりが手に取るように分かる。今後デジタルに慣れ親しんだ世代が歳を重ねるにつれ、これらの傾向にどのような変化が生じて来るのか。大いに注目したいところではある。

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※メディアに関する世論調査

直近分となる第12回は2019年8月23日から9月10日にかけて住民基本台帳からの層化二段無作為抽出法によって抽出された18歳以上の男女個人5000人に対して、専門調査員による訪問留置法によって行われたもので、有効回答数は3051人。有効回答者の属性は男性1467人・女性1584人、18~19歳58人・20代296人・30代390人・40代540人・50代490人・60代538人・70代以上739人。過去の調査もほぼ同じ条件で行われている。

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