携帯電話代と車関係・ガソリン代が前年比でプラス…サラリーマンのこづかい内部事情をさぐる(2019年)

↑ 何度計算してもお金が増えるわけでは無く。こづかいのやりくりは大変。(写真:ペイレスイメージズ/アフロイメージマート)

こづかいの使い道で一番欠かせないものは昼食代

サラリーマンが直接、そして自分自身にもっとも大きな影響を与える金銭のやり取りといえば「こづかい」。そのこづかいの使い道として一番欠かせないものは「昼食代」であるとの実態が、新生銀行が2019年6月に発表した、定点観測的な調査「サラリーマンのお小遣い調査」(※)の最新版で明らかになった。今回はこの調査結果から、最重要視されている昼食代も含め、サラリーマンのこづかいの消費実態について確認をする。

サラリーマン諸氏におけるこづかいの使い道として、欠かせない項目を複数回答で尋ねたところ、もっとも多くの回答が得られたのは「昼食代」だった。回答率は43.1%。

↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(上位陣)
↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(上位陣)
↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(上位陣、前年比、ppt)(2019年)
↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(上位陣、前年比、ppt)(2019年)

もちろん「欠かせない」を選ばなかった場合、それは「無くてもよい」を意味しない。「優先順位が低くてもかまわない」(1かゼロではなく、金額配分の際の割当が低くなる)と見れば、「こづかいの使い道として昼食代が欠かせない」と”回答しなかった”56.9%の存在も納得できる。持参弁当を利用する人もこの56.9%には多分に含まれるのだろう(今件調査におけるこづかいには昼食代を含んでいる)。あるいは文字通り「昼飯を後回しにしても、抜きにするなり減額しても、こづかいを投じたい対象がある」人もいるかもしれない。

「昼食代」以外の項目では「こづかい」の内容にふさわしく、プライベートな項目が上位を占めている。具体的には「携帯電話代」「し好品代」「趣味の費用」「飲み代」が続いている。他方、数年前には上位についていた「家族への気配り」の項目が、今年も合わせて7年連続で上位10位から消えている(値が公開されているのは毎年上位10位項目まで)。厳しいこづかい事情の中で、家族よりもサラリーマン本人への注力に重点を置いたものと考えられる。

また前年からの変化を見ると、上位陣では「携帯電話代」「車関係・ガソリン代」がプラスに。一方で「し好品台」「飲み代」「身だしなみのための費用」が大きなマイナス幅を示している。より必要度の高いものに重点を置く意図が見えてくる。他方、ここ数年はかろうじて上位10位入りしていた「雑誌・書籍代」はついにその姿を消す形となった(=11位以下となったので具体的な数字は非公開)。

「欠かせない」と回答しない場合、一切出費しないわけでは無いが、優先順位は下がる。限られた予算枠でやりくりをする中で、より限られた対象、重要性のあるものへ注力する姿勢が、今設問にも表れているのかもしれない。

年齢で変化する携帯電話・飲み代のウェイト

直近の2019年分につき、「昼食代」「携帯電話代」「飲み代」の比率を年齢階層別に並べたのが次のグラフ。

↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(昼食代・携帯電話代・飲み代限定、年齢階層別)(2019年)
↑ サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないもの(昼食代・携帯電話代・飲み代限定、年齢階層別)(2019年)

「昼食代」の高さは20代でひときわ高い。40代がやや低めなのは、既婚者における持参弁当比率が高いのが一因と考えられる。

一方「携帯電話代」は20代が一番高いが、次いで50代となっている。携帯電話(特にスマートフォン)の利用実情を考えるに、むしろ逆に若年層ほど高い値が出るように思われるのだが、不思議な結果ではある。「飲み代」はおおよそ年上となるに連れて上昇する傾向にある。特に50代は年上ほど会社内での立場・役職も上がり、部下を連れて、あるいは接待として飲みに行く機会が増えるのも原因だろうか。

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※サラリーマンのお小遣い調査

直近年分となる2019年分は2019年4月5日から8日にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2717人。男女会社員(正社員・契約社員・派遣社員)に加え、男女パート・アルバイト就業者も含む。公開資料では多くを占める会社員は男性1252人・女性841人。年齢階層別構成比は20代から50代まで10歳区切りでほぼ均等割り当て(実社員数をもとにしたウェイトバックはかけられていないので、全体値では社会の実情と比べて偏りを示している場合がある)。未婚・既婚比は男性が40.3対59.7、女性は60.3対39.7。今調査は1979年からほぼ定点観測的に行われているが、毎年同じ人物を調査しているわけでは無いことに注意。

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(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。