「とりあえず」と最初に食べることが多いネタは?回転寿司ネタ選択事情をさぐる(2019年版)
最初も最後もサーモンがトップ
多彩なネタを楽しめる回転寿司だが、食事量とお財布の中身には限度があり、すべてを好きなだけ食べられるわけでは無い。どのようなネタが好んで食べられているのか。マルハニチロが2019年3月に発表した「回転寿司に関する消費者実態調査2019」(※)から、複数視点で確認する。
まずは回転寿司店に入って実際に食事をする際に、最初に何を食べるか、そして最後のしめとして何を食べるかを尋ねたもの。最初も最後も最上位についたのはサーモンだった。
最初のネタとしてはサーモンがもっとも多く2割強。次いでマグロ(赤身)が12.1%、マグロ(中トロ)が6.1%、ハマチ・ブリが5.8%と続く。寿司関連で通の人の話によると、カウンタータイプの寿司屋においては注文に関して「この順に頼むのが通だ」的なものがあるとのことだが、回転寿司店ではそこまでかしこまったことは考えず、好きなものを頼めばよい。とはいえ男性は1回の回転寿司で食べる寿司の量は平均11.0皿、女性は平均7.7皿と今調査で明らかにされており、前座的なネタばかりを選んでお腹を満たしたのでは、メインディッシュ的なネタを十分に堪能できなくなる。
一方最後に食べるネタだが、最初に食べるネタと比べて回答が分散しているようで、上位層の回答率が低め。それでもトップはこちらもサーモンがついている。次いで玉子、マグロ(中トロ)、マグロ(赤身)などが続く。「そういや自分も最後にはこれを食べるよな」と同感を覚えるラインアップではある。
最初=いつものネタ!?
次に示すのは同じ回転寿司のネタで、普段よく食べているもの、そして好みのネタで是非とも食べたいのだが、値段などの事情で我慢することが多いネタを尋ねた結果。
普段から多く食べているネタはサーモン、マグロ(赤身)、マグロ(中トロ)、そしてハマチ・ブリ。そして食べたいけれども我慢することが多いのはマグロ(大トロ)が圧倒的で、次いでウニ、マグロ(中トロ)、アワビと続く。やはり値段がネックのようだ。
そして興味深いことに、1枚目のグラフとの比較で、「最初に食べるネタ」と「普段多く食べるネタ」が非常に似通っていることが分かる。過去の調査では「最後に食べるネタ」と「我慢することが多いネタ」も似ている傾向があったが、2019年に限ればその傾向は見受けられない。
回転寿司におけるネタの選択は、最初に食べるものを普段からよくいただくことが多いとの結果。ネタの選択をしている自分自身を思い返せば、なるほど確かにその通りと納得させられてしまう次第ではある。
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※回転寿司に関する消費者実態調査2019
2019年3月1日から3月5日にかけて、15~59歳の男女に対しインターネット経由で実施したもので、予備調査時点では10360人が調査対象母集団。本調査ではそのうち、月1回以上回転寿司店を利用している人3000人を対象としている。本調査の男女比はそれぞれ1対1。調査協力会社はネットエイジア。
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