世界主要国の年齢階層別携帯電話所有率をさぐる(2019年時点最新版)

↑ ガラケーとスマートフォン、双方を合わせた携帯電話の所有率は。(ペイレスイメージズ/アフロ)

最近は従来型携帯電話(ガラケー、フィーチャーフォン)のことを単に「携帯電話」と呼び、スマートフォンは単独で別の存在として呼ぶことも多くなった。しかし本来携帯電話は従来型携帯電話とスマートフォンを合わせた、携帯できる電話全体を指す言葉。その携帯電話の世界主要国における所有実情を、アメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2018年春に実施した携帯電話関連の世界規模での調査結果報告書「Smartphone Ownership Is Growing Rapidly Around the World, but Not Always Equally」(※)から確認する。

次に示すのは主要国の年齢階層別に区分した上での携帯電話所有率。従来型携帯電話とスマートフォンの双方を指し、どちらかでも持っていれば該当する。なお国の序列は先進国・新興国それぞれにおいて国単位での全体値の高い順となっている。

↑ 携帯電話所有率(年齢階層別)(2018年春)
↑ 携帯電話所有率(年齢階層別)(2018年春)

先進国では最高値を示したのは韓国で、すべての年齢階層で100%を示している。スマートフォンか否かはまた別だが、回答者全員が携帯電話を所有している実情は、韓国におけるデジタル系ツールへの執着心の高さを改めて実感させられる。

次いで高い値を示しているのはイスラエル。18~34歳と35~49歳で99%、50歳以上でも97%。続くオランダは18~34歳と35~49歳で100%だが、50歳以上が95%とやや低め。アメリカ合衆国は若い層順に97%・98%・90%となり、50歳以上でも9割が携帯電話を持っている。

日本は100%・100%・86%。50歳未満は韓国と同レベルだが、50歳以上の値が低いため、全体としては先進国の中でも中間ぐらいのポジションに収まっている。

日本の例に限らず先進国の序列では、18~34歳と35~49歳の所有率にはさほど違いが無い高さで、50歳以上の所有率が全体の値を大きく左右する実情がうかがえる。アルゼンチンやカナダは18~34歳・35~49歳の値もやや低いが、それ以上に50歳以上の値が極めて低く、これが先進国の中での携帯電話所有率の低順位をもたらす原因となってしまっている。

一方で新興国では50歳以上とそれより若い層との差異が大きい国が少なからずあるが、18~34歳と35~49歳との差異も大きな国が複数見受けられる。デジタル系アイテムは若年層から中年層、そして高齢層に浸透していくパターンが多いことを思い返せば、新興国ではこれから中年層の所有率が大きく上昇していく過程にあることが推測できる。

ちなみに18~34歳と50歳以上の差異を計算したのが次のグラフ。

↑ 携帯電話所有率の年齢階層による差異(「18-34歳」-「50歳以上」、ppt)(2018年春)
↑ 携帯電話所有率の年齢階層による差異(「18-34歳」-「50歳以上」、ppt)(2018年春)

先進国でも新興国でも、50歳以上の所有率が全体の所有率に大きな影響を与えていることが分かる。携帯電話をインフラと見なすのであれば、この層への強いアプローチが求められることは言うまでもない。

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※「Smartphone Ownership Is Growing Rapidly Around the World, but Not Always Equally」

2018年春に対象国に居住する18歳以上の人に対し、電話による通話あるいは対面回答方式によって行われたもので、調査対象数は各国1000~1500人程度。それぞれの国の国勢調査の結果に基づいたウェイトバックが実施されている。対象国は先進国として韓国、イスラエル、オランダ、スウェーデン、オーストラリア、アメリカ合衆国、スペイン、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、アルゼンチン、日本、カナダ、ハンガリー、ポーランド、ロシア、ギリシャ。新興国として南アフリカ、ブラジル、フィリピン、メキシコ、チュニジア、インドネシア、ケニア、ナイジェリア、インド。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。