スマートフォン利用者の月額通信料金の実情をさぐる
・主要キャリアでスマートフォンを利用している人の平均的な月額通信料金は6127円(税別、2017年)。
・格安スマホを利用している人の平均的な月額通信料金は2518円(税別、2017年)。
・主要キャリアも格安スマホも、6~12歳では少なめ。子供向けの格安の料金プランが使われている模様。
携帯電話(従来型携帯電話(ガラケー)とスマートフォン)は今や日常生活には欠かせない存在。その携帯電話の普及とともに、利用に対する費用の負担が問題視されている。それでは実際に、携帯電話の利用による費用はどれほどのものなのだろうか。総務省が2018年5月に発表した「通信利用動向調査」(※)の公開値を基に、スマートフォンの月額通信料金の実情を確認する。
次に示すのはスマートフォンを利用している人における、その端末の利用で支払っている通信料金の月額(税別)について、調査結果を基に当方で概算平均値を算出したもの。無回答者を除いた上での計算で、端末代金の分割支払金や、コンテンツ代金は含まれない。
まずはスマートフォンを主要キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル)で利用している人の通信料金。全体平均では6127円となった。
男女ともに6~12歳における通信料金が低めになるのは、防犯用として利用されていることや、子供向け利用プランを活用しているためだろう。実際、各キャリアからは子供向けの格安の料金プランも多数用意されている。ピークは男性では20代だが女性では30代。平均額も女性より男性の方が高め。
世帯年収別では属性別の差が出ていないように見える。大よそ統計上の誤差の範囲で、60全体平均額の6127円から数百円の差しか無い。スマートフォンの通信料金に関しては、世帯年収による差異は無いと見てよい。
続いてスマートフォンをMVNOで、いわゆる格安スマホとして利用している人。
やや見栄えが悪いグラフとなってしまったが、これは格安スマホの利用者が比重調整後の人数で211人しかおらず、世帯年収2000万円以上では2人のみのため。また空白の属性は該当者が皆無となっている。平均額は2518円。通常のスマートフォンの平均額となる6127円の4割台に留まっている。格安スマホと呼ばれるだけあり、実際の通信料金も安く抑えられている実情が分かる。
年齢階層別の傾向は見出し難いが、やはり6~12歳では低い値。また世帯年収では大よそ低年収ほど高い値が出るという、興味深い結果となっている。
今件の値はあくまでも通信料金のみ。各種コンテンツ利用料は別途のものとなる。利用スタイルによっては、この通信料金の何倍もの支払いをしている人もいるに違いない。
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※通信利用動向調査
2017年分は2017年11月~12月に、世帯向けは都道府県および都市規模を層化基準とした層化二段無作為抽出法で選ばれた、20歳以上の世帯主がいる世帯・構成員に、企業向けは公務を除く産業に属する常用雇用者規模100人以上の企業に対し、郵送による調査票の配布および回収の形式によって行われている(企業向けは一部オンラインでも実施)。有効回答数はそれぞれ1万6117世帯(4万1752人)、2592企業。調査票のうち約8割は回収率向上のために調査事項を限定した簡易調査票が用いられている。各種値には国勢調査や全国企業の産業や規模の分布に従った、ウェイトバックが行われている。過去もほぼ同様の条件下で実施されている。
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(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。