個人情報を提供する時、それがどのような使われ方をされるのか、どこまで理解しているのだろうか

↑ 自分が提供した個人情報は適切に使われているだろうか(提供:アフロ)

インターネットで取引をするようになると、利用者側が個人情報をインターネット経由で提供しなければならない場面に多々遭遇する。その際に、提供した個人情報がどのように使われるのか、どこまで理解しているのだろうか。2017年7月に総務省から発表された2017年版の情報通信白書で用いられた調査(※)をもとに、日本に加え韓国、中国、米国、イギリス、ドイツにおける実情を確認していく。

次に示すのは個人情報(パーソナルデータ)をインターネットで入力して提供する際に、その情報の利用目的をどこまで把握し理解しているかについての回答実情。「よく分からないけど求められているから提供すればいいか」といった理解度なのか、「このデータをこのサービスのこの部分のために、個人の特定確認のために用いている。理解できるので提供しよう」として理解判断しているのか。個人情報に関する慎重性、インターネットのサービスの理解度にも連動する値。

↑ パーソナルデータ提供時の利用目的などの理解度(2017年3月)
↑ パーソナルデータ提供時の利用目的などの理解度(2017年3月)

日本では理解派が8割強。中米英独でほぼ同率だが、ドイツ(独国)はやや高めの9割超えで「明確に理解」の度合いも6割強とひときわ高い。逆に韓国は理解派が6割に留まっており、「明確に理解」も1割強でしかない。インターネットの各種サービスへの信頼性の違いか、国情の相違によるものかは今件調査だけでは判断できないが、個人情報をインターネット経由で提供することへの考え方の国ごとの違いが表れており、きわめて興味深い。

個人情報を提供する際に、その利用目的をどこまで理解するか以外に、その情報の取り扱いに関わるプライバシーポリシーや利用規約の確認も欠かせない。もっとも、大抵は長文で書かれているため、家電商品の説明書のように「色々と書いてあるけど特に目を通さなくても問題は無いでしょう、多分」とスルーしてしまう場合もあり得よう。

↑ パーソナルデータ提供時におけるプライバシーポリシーや利用規約の確認状況(2017年3月)
↑ パーソナルデータ提供時におけるプライバシーポリシーや利用規約の確認状況(2017年3月)

あの長いプライバシーポリシーや利用規約に目を通すのは難儀する、どのみち同じような内容ばかりだからとパスしてしまう傾向なのは世界共通のようで、大体半数程度の人が確認しない派となっている。個人情報の利用目的への理解度が9割を超えたドイツでも、確認する派は5割程度。日本は4割。他方、韓国はこちらも低く2割程度でしかない。

白書ではこの状況に関して、日米英独中では両設問項目に一定の相関関係(因果関係ではない)が見られる、韓国は理解度と確認状況が低いとの事実を示している。無論理由はこの調査からだけでは不明だが、韓国ではインターネットサービスに関わる個人情報への取り扱いの概念や環境が、他国とは違う面があるのかもしれない。

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※2017年版の情報通信白書で用いられた調査

今調査は「安心・安全なデータ流通・利活用に関する調査研究」が該当。この調査は2017年3月に日本・韓国・中国・米国・英国・ドイツの一般消費者の20代から60代の男女にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は6180人、各国1030人。男女、10歳区切りの年齢階層比で均等割り当て。

(注)本文中の各グラフは特記事項の無い限り、記述されている資料を基に筆者が作成したものです。