スマホとガラケーどちらが多い? モバイル端末の利用状況をさぐる

↑ 携帯のスマホへのシフトは急激に進行中。現状はいかに

日本の従来型携帯電話(ガラケー)はインターネットへのアクセスが可能でビジュアル面も充実しており、マルチメディアフォンと呼ばれる面もあるほどの高機能ぶりを有していることから、その機能に満足してしまい、スマートフォンへの移行が他国と比べて遅れ気味だったものの、昨今では急速にシフトが進みつつある。新型機として市場に新規投入される機種の大部分がスマートフォンであることから、特に若年層のスマートフォン所有・使用率は年単位で大きく伸びていることが各調査でも判明している。今回は総務省が2017年7月に情報通信政策研究所の調査結果として公式サイトで発表した「平成28年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(※)から、従来型携帯電話、スマートフォン、そして同じモバイル機としてタブレット型端末の合わせて3媒体における、利用の現状などを確認する。

次に示すグラフは年齢階層別の従来型携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末の利用率。所有率ではないので、所有権を有する必要は無い(10代では特に利用していても自分の所有物で無い可能性がある)。

↑ スマホ・従来型携帯・タブレット型端末利用率(2016年)
↑ スマホ・従来型携帯・タブレット型端末利用率(2016年)

例えば20代ではスマートフォンと従来型携帯の回答値の合計が100%を超え108.8%となることから、双方端末を同時に利用している人が少なからずいることが分かる。利用スタイルとして使い分けているか、あるいは単に移行の過程にあるかは人それぞれだが、双方項目の年齢階層別の回答率を見るに、従来型からスマートフォンへの移行が若年層から少しずつ起きていることが分かる。

全体ではスマートフォンと従来型の差異は40%ポイント近くの差が出ているが、10代から30代まではそれをはるかに超える圧倒的差でスマートフォンの方が上。また40代ではまだ3人に1人、50代では2人に1人、60代では3人に2人が従来型携帯電話を利用しているが、10代から30代では1割強にまで落ちている。

スマートフォンの利用率は20代がピークで、以下歳を経るに連れて漸減。従来型は20代が下限で、それ以降は年と共に上昇していく。10代が20代よりも上なのは、防犯タイプの従来型携帯電話を持たされている事例があるからだろう。現時点では50代までがスマートフォンの方が上の世代で、60代でようやく従来型の方が上となる。

他方タブレット型端末だが、30代から40代がピークの4割近くを示しているが、携帯電話ほど年齢階層別の差異が出ていない。これは先行記事などで触れているが、個人所有の事例がさほどなく、世帯別での所有機として家族皆で使う事例が多々あり、年齢階層別の利用率の差が出にくいことが要因と考えられる。

従来型携帯電話よりもスマートフォンの利用率が高い若年層と、まだ従来型がそれなりに利用されているシニア層という構造の、携帯電話の利用状況。家庭共用スタイルが多く年齢階層間格差があまり出ないタブレット型端末。若年層ではすでに飽和状態に近づき、中堅層にシフトし、高齢層にも影響が及び始めたスマートフォン化の波。携帯電話関連、モバイル系の他調査でかいま見られた動向が、ずばりそのまま明確化した形で現れる結果が出ている。

特に従来型携帯からスマートフォンへのシフト動向は貴重なデータで、今後スマートフォンの普及状況がどのような変化を見せるのかを推し量ることができる。今件の結果の限りでは、すでに50代までは普及浸透が進み、従来型とスマートフォンの立ち位置は逆転したが、60代以降のスマホシフトはゆっくりな動きとなることが予想される。何しろ現状でまだ2/3が利用している。シニアの利用スタイルを想像すれば、それは容易に納得ができるものであるし、何か技術的に劇的な変化がない限り、スマートフォンの利用率上昇そのものは継続するが、今後も従来型携帯電話の優位さが継続するのは容易に想像できよう。

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※平成28年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査

2016年11月26日から12月2日にかけて、全国125地点をランダムロケーションクォーターサンプリング(調査地点を無作為に抽出、地点ごとにサンプル数を割り当て、該当地域で調査対象者を抽出する方法)によって抽出し、訪問留置調査方式により、13歳から69歳を対象とする1500サンプルを対象としたもの。アンケート調査と日記式調査を同時併行で実施し、後者は平日2日・休日1日で行われている。