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HKT48、3年ぶりのツアーの成功と、原点回帰な新曲「ビーサンはなぜなくなるのか?」で次のフェーズへ

ふくりゅう音楽コンシェルジュ
HKT48 photo by Mercury

ライブ活動が復活しつつある音楽シーン。HKT48の全国ツアー『HKT48 LIVE TOUR 2022 〜Under the Spotlight〜』よこすか芸術劇場大劇場公演のライブを目撃した。11年目に突入した、変革期における新境地となるステージだ。

オープニングはEDMライクな「Make noise」。ステージに設置された11台のビジョンに映し出されたメンバーが登場し、ステージ上のメンバーと共にフォーメーションを繰り広げていく。ダンサブルなアクションが圧巻だ。続いて「突然Do love me!」、「意志」などアグレッシブな“踊るHKT48”を表現する。

※映像は東京公演ダイジェスト

注目ポイントは、ツアーのためだけにアレンジされたライブバンドによる演奏とのバーチャルセッション。HKT48はロックシティー博多で誕生したグループということもあり、ソリッドかつ疾走感あるサウンドも似合う。コロナ禍で声が出せないファンを飽きさせない演出としての狙いを感じる新鮮さがあった。

途中、昨今人気の令和ロックバンドによる楽曲を“チャレンジコーナー”としてヨルシカやMrs.GREEN APPLEをカバーするなど、アグレッシブな展開にも興味が湧いた。公演毎に選曲は変化していったというが、ボイトレを重ね新境地に挑むメンバーを応援するファンの声がSNSでも多く見られ、挑戦するメンバーを温かく支えるHKT48ならではのファンとの関係が垣間見れた。

ここでふと気がついた。ボーイズグループ全盛の今、48グループの逆襲とでもいうべきガールズグループによる躍進感に。ニュースといえば、後輩グループであるSTU48による社会情勢に向けられた「花は誰のもの?」という楽曲が持つパワーにも注目をしたい。

約11年ぶりのオリジナル公演を小室哲哉プロデュースによって制作したSKE48 Team Sの快進撃からも目が離せない。

そして、満を持して届けられる6月22日にリリースされたHKT48による15枚目となる最新シングルが「ビーサンはなぜなくなるのか?」だ。

【MV full】「ビーサンはなぜなくなるのか?」/ HKT48[公式]

待望の夏曲として先行配信の時点から話題を集め、ミュージックビデオは200万再生に届く。

HKT48結成10周年を経て、新たなフェーズを迎えたサマーソング。IZ*ONEでの活動から戻ってきた矢吹奈子がシングル曲として初の単独センターをつとめる疾走感あふれる爽快なポップチューン。原点回帰。そんな、思いを強く感じたアイドル・ソングだ。

【MV full】「ビーサンはなぜなくなるのか?」MV Summer ver. / HKT48[公式]

コロナ禍、この2年半以上、青春を楽しくおくる生活に臆病になってしまった人は多いかもしれない。それこそ、大切なティーンエイジャーとしての期間をマスク姿で生活することが当たり前となってしまった、マスクを外せないキッズも多いという。

そんな罪悪感にも近いねじれた感情を吹き飛ばしてくれるのが「ビーサンはなぜなくなるのか?」というアッパーチューンだ。魔法めいたポップセンスを持つ、痛快なサマーソングなのだ。 “ポニーテール”など48グループらしいキーワードが飛び交い、夏を120%楽しみたくなる楽曲に仕上がっている。

【LIVE】ビーサンはなぜなくなるのか?(HKT48 LIVE TOUR 2022~Under the Spotlight~)/HKT48[公式]

世界最大の音楽ストリーミング・サービスSpotifyの人気プレイリスト『アイドルポップ:ジャパン』で、常に上位をキープしている「ビーサンはなぜなくなるのか?」。この夏のヒットソングとなるか、要注目だ。

また、この春にオーディションで加わった18名の6期生を含む全メンバーが出演するという7月23日(土)の福岡市民会館 大ホールでのツアーファイナル公演にも注目したい。

HKT48オフィシャルサイト

http://www.hkt48.jp

音楽コンシェルジュ

happy dragon.LLC 代表 / Yahoo!ニュース、Spotify、fm yokohama、J-WAVE、ビルボードジャパン、ROCKIN’ON JAPANなどで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)布袋寅泰、DREAMS COME TRUE、TM NETWORKのツアーパンフ執筆。SMAP公式タブロイド風新聞、『別冊カドカワ 布袋寅泰』、『小室哲哉ぴあ TM編&TK編、globe編』、『氷室京介ぴあ』、『ケツメイシぴあ』など

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