中学に進学して奮闘する阪神タイガースジュニアチーム「2018年メンバー」の“現在値”

阪神タイガースジュニア2018メンバー

■NPB12球団ジュニアトーナメント

セレクションのお手伝いをする2018メンバー
セレクションのお手伝いをする2018メンバー
きびきび働くちびっこ虎戦士たち
きびきび働くちびっこ虎戦士たち

 今年も年末に開催される「NPB12球団ジュニアトーナメント」。

 NPB各球団が小学6年の16選手を選出してジュニアチームを結成。プロと同じユニフォームを身にまとって、日本一を目指してしのぎを削る大会だ。

 阪神タイガースは8月中旬にセレクションを開き、ちびっこ虎戦士16人による「2019年メンバー」を選んだが、そのセレクション会場で懐かしい選手たちが元気な笑顔を見せていた。

 彼らは2018年の阪神タイガースジュニアの面々だった。タイガースでは、前年のジュニア選手たちがセレクションのお手伝いに来るのが通例となっている。

散水も上手だ
散水も上手だ

 1年前は受ける側で緊張の面持ちだった「2018メンバー」たちも中学1年となり、すっかり先輩の貫禄が身についている。セレクションが円滑に運ぶよう、進んで動く姿は頼もしくもあった。

 では、そんな彼らの“現在値”をお届けしよう。

1.ポジション  2.現在、取り組んでいること  3.将来の目標  4.ジュニアでの思い出)

■2018メンバー

【#0 澤田陸翔】

#0 澤田陸翔
#0 澤田陸翔

1.ライト、セカンド、ピッチャー。基本はライトかピッチャー。

2.ピッチャーとしては、積極的なピッチングをすること。ランナーを出しても、腕を振って投げる姿をみんなに見せて、チームを引っ張っていく。

 ライトに関しては、外野は後ろに逸らしてはダメなので、打球のひとつひとつをきっちりするようにしている。

 セカンドでは、みんなと連係してしっかり守るようにしている。

 バッティングでは、まず自分が出塁して後ろに繋げるということを意識している。出塁してチャンスメイクすることが役目だと思っている。

3.プロ野球選手になって、両親に恩返しをしたい。ずっと送迎とかお弁当を作ってくれたりしているから。みんなから憧れられる存在になりたい。

4.最高の仲間たちと出会えた。プレーの中での気遣いを覚えられた。自分から声を出したりランナーコーチに行ったり、ひとつひとつ気を配ることや率先してやることなどを学んだ。

【#1 高橋直輝】

#1 高橋直輝
#1 高橋直輝

1.おもにピッチャー、それとセンターも。

2.決め球をアウトコースにしっかり投げられるように。まっすぐ、スライダー、ツーシームを投げているが、いい感じ。ピンチで抑えたときの喜びはとても大きい。

 バッティングは最近、調子よくない。コーチに教わったりしているけど、トップを作るときに背中側に回りすぎているみたい…。

3.プロ野球選手になる。大谷翔平選手(エンゼルス)のような二刀流でいきたい。ピッチングもバッティングもすごい。

 メジャー?いや、それは考えていない(笑)。

4.札幌に行けたり、全国の選手と試合ができたりして、いい経験になった。

 オリックスジュニアの村田良夢選手が印象に残っている。バッティングもルーティンも。

【#2 井関駿翔】

#2 井関駿翔
#2 井関駿翔

1.サード、たまにキャッチャー。

2.守備では顎が上がらないように。跳ね方をわかっておく。

 バッティングでは強く振ることを意識してやっている。バットが遠回りしないように、壁の近くでスイングするようにしている。できないときもあるけど、だんだんと変わってきていると思う。

3.プロ野球に入って、フルスイングする選手になる。柳田悠岐選手(ホークス)が好き。

4.レベルの高い野球ができた。周りの子のバッティングを見てもすごいと思った。

 キャッチャーとしては、監督やコーチから強く投げることを教わったので、それは今も意識してやっている。

【#3 小森拓人】

#3 小森拓人
#3 小森拓人

1.セカンド、ショート。

2.セカンドでは、ショートとの会話を大事にしている。その逆も。コンビネーションが大事。

 バッティングでは、スクワットとかで下半身を鍛えているので、だんだんと使えるようになってきた。スクワットはジムで100回している。股関節の柔軟もしっかりやっている。

3.プロ野球選手になって活躍する。プロでヒットを量産して、アベレージの高い選手になる。

4.高いレベルで勝負ができた。自チームでは当たり前に出場できていたけど、ジュニアでは出られるか出られないかわからなかったので、競争意識が芽生えた。

【#4 西光塁生】

#4 西光塁生
#4 西光塁生

1.セカンド、ショート。

2.守備では、守備範囲を広く、カットも早く入るようにと意識している。なかなかカットに早く入れないので、難しい。打球判断を早くすることが大事だと思っている。早くラインに入る。

 バッティングでは、まずはスイングを速くすること。素振りとか早振りとかしている。試合のときも、試合前にもやっている。

 家に帰ったら、バドミントンの羽根を打ったりしている。狭いところではできないから、屋外で。

3.まずは甲子園に出て、それから一流のプロ野球選手になりたい。

 走りの速い選手…赤星(憲広)さん近本(光司)さんのようになりたい。

4.元プロ野球選手に教えてもらえて、いい経験になった。バッティングでは素振りの仕方を教わった。早振りのとき、早くトップにもっていくとか。腰回しとかも教わった。

【#5 西村大和】

#5 西村大和
#5 西村大和

1.ピッチャーとショート。

2.軟式から硬式になったので長打が打てるよう、しっかりバットを振るようにしている。

 素振りもかなりやっているし、リストローラーや腕立て伏せでバットを振る腕も鍛えているし、体幹も鍛えている。打球も速くなったし、長打も出るようになった。

3.プロ野球に入って、その先はメジャーに行きたい。走攻守で一流になりたい。

4.全体的にレベルの高い仲間に出会えたことがよかった。チームの中でライバルもできたし、自分を高められた。

【#6 才田和空】

#6 才田和空
#6 才田和空

1.ピッチャー、ショート。

2.もともと内野をやっていたけど、ピッチャーが少なくてピッチャーもやるようになった。小学校のときもピッチャーをちょっとやってて、中学になってショートが多くなり、今は五分五分。ピッチャーで3イニングくらい投げたら、そのままショートとか。

 ピッチングでは、カーブを放るときはストライクをとるカーブを投げる。バッターのインハイくらいを狙って投げたらストライクが入る。カウントがとれるカーブは有効。

 ショートでは一歩目の反応を早く動けるようにしている。

 バッティングでは、あまり長打は打てないのでセンター前を意識している。確実にミートするために、ポイントを確認するペッパーとか連ティーとかやっている。

3.プロ野球選手になる。坂本勇人選手(ジャイアンツ)のように、低めとかどこのコースでもショートの頭の上に打てて、たまに長打も打てるというところを見習っていきたい。

4.札幌でいろんなチームのレベルの高い選手とプレーできた。(相手チームが)初球をいきなりミートしたのがホームラン級の当たりで、ファウルだったけどビックリだった。

【#7 佐々木陽樹】

#7 佐々木陽樹
#7 佐々木陽樹

1.ピッチャーとショート。

2.バッティングでは遠くに飛ばせるよう、家に帰っても練習している。置きティーに自分でボールを乗せて打つというのを1時間くらい繰り返している。

 ピッチングでは投げ方のバランスとコントロールに気をつけている。軸足に体重を乗せて、タメを作って投げるように。

3.甲子園に出てプロになることが目標。ピッチングもバッティングも二刀流で。

4.たくさんの経験ができた。チームに貢献できたし、みんなで楽しくできた。

【#8 三浦大輝】

#8 三浦大輝
#8 三浦大輝

1.キャッチャー、センター。

2.キャッチャーとしては、とくに後ろに逸らさないこととを意識している。盗塁を刺すためには、腰を上げてすぐに投げられるように準備している。

 センターでは、硬式は伸びる打球が多いので、後ろから入って前に合わせるよう意識している。

 バッティングでは、ボールを振らずストライクだけをしっかり振る。ボールの下を叩いて伸びる球を打つ。練習でもボールと思う球は振らず、見極めるようにしている。

3.まず第一目標はプロ野球選手になること。そこから大谷翔平選手(エンゼルス)みたいなメジャーに行ける選手になりたい。打つのも投げるのも。

4.普段はできないこととかできたので、よかった。一番自信のあるセンターができたし、ジュニアの仲間から見て学べることもたくさんあった。

【#9 高津優】

#9 高津優
#9 高津優

1.内野全般で、メインはサード。

2.守備に関しては、打球を確実にさばけるように。

 バッティングではセンター返しを中心に、体が開かないようにと力まないようにを意識している。力んだときは結果が悪いので、深呼吸をしたりして肩の力を抜くようにしている。

 家ではシャトルを打ったりして、タメを作るようにしている。

3.日本を代表する選手になりたい。目標は鈴木誠也選手(カープ)。足が速くて長打も打てるので。

4.レベルの高い中でできて、自分を高められた。その中で、今後の野球に繋げられるよう、意識が変わった。

 地方ではある程度うまくても、ここではみんながうまい。謙虚な気持ちを持てるようになった。

【#10 高橋響希】

#10 高橋響希
#10 高橋響希

1.キャッチャー。

2.盗塁を刺せたときが嬉しい。ショートバウンドもノーバウンドも、投球は絶対に後ろに逸らさないように頑張っている。

 連続で立ったり座ったりして前に進みながら、投げてもらったボールを止めたり(ボールがない場合もある)、走りこんだりして下半身を鍛えている。

 バッティングでは素振りを多くしている。バットが遠回りしてしまうので、ゆっくり振って形を整えるようにしている。

3.高校でレギュラー獲って甲子園に行きたい。長打が打てる元気な選手になりたい。

4.レベルが高いところでレギュラー争いの厳しさとか、いろんなことが学べた。レギュラーを獲ろうと頑張れたのがよかった。

【#11 木ノ下修人】

#11 木ノ下修人
#11 木ノ下修人

1.ピッチャー。

2.ピッチャーとしてはコントロールを意識している。フォームをできるだけ変えないように、足場とか自分が投げやすいように均す。下半身を使って、重心をできるだけ低く、背筋だけはしっかり立て、左足をしっかり蹴る。

 バッティングでは頭を動かさず、下半身をどしっと構えて、思いきり振る。

3.プロ野球選手。速球派のピッチャーになりたい。憧れは藤川球児投手

4.全国から集まって戦うのでレベルも高く、元プロの人たちから教えてもらえたことがいい経験になった。

 ジュニアに選ばれてすぐに肘を痛めたけど、鶴コーチ(今年は監督)から「我慢しろよ」とか言ってもらった。

 今もピッチャー、野手がエラーしてイライラしそうになったときも、その言葉を思い出して心を平静に保って我慢するようにしている。

【#17 中元煌翔】

#17 中元煌翔
#17 中元煌翔

1.ピッチャー、ショート。

2.ショートでは打球を予測して、前に出ること。

 バッティングでは、強く振ること。連ティーでも強く振るようにしている。しっかり引っ張ることも意識している。

3.甲子園に出て、プロ野球選手になる。坂本勇人選手(ジャイアンツ)が理想。インコースの打ち方がいい。

4.いろいろな経験ができた。初めての札幌にも行けたし、自分のいつものチームじゃない選手と一緒にひとつのチームを作れた。最初はコミュニケーションが難しかったけど…。

 今後も試合で対戦したりとか、(交流が)続いていくといいなと思う。

【#18 豊島虎児】

#18 豊島虎児
#18 豊島虎児

1.サード。

2.守備では、エラーをしない。練習から低く構えるようにしている。

 バッティングでは確実にとらえるよう、ボールの見極めを大事にしている。家では羽根を打ったりしている。しっかり芯に当ててライナーを打つように。いい当たりを打てるように。

3.プロ野球選手になって活躍すること。秋山翔吾選手(ライオンズ)みたいなスタイルを目指したい。ホームランも打つけど、どこにでもヒットも打てて打率も上げられる。

4.プロの選手に直接指導をしてもらえた。バッティングでは、力を抜いて最後のインパクトで力を入れると教わった。打とう打とうと思わず、考えすぎないようにして力を抜くということ。

【#22 堀内将太】

#22 堀内将太
#22 堀内将太

1.ピッチャー、サード、ライト。ピッチャーが一番多い。

2.ピッチャーでは、ボールが硬式になってからコントロールが悪くなってるんで、そこを気をつけるようにしている。踏み出したときに左に流れてしまうときがあるので、そこは意識している。重心を真下にしたり、歩幅を狭くしたりと、いろいろ考えてやっている。

 硬球になって回転数が増えたことでシュート回転するので、開きも気をつけている。

3.野球で生活ができるように。一番はプロ。ピッチャーで、チームの一番になれるように。

 藤川球児投手のように、まっすぐで押せるようなピッチャーになりたい。(藤川投手の背番号22を選んだ)

4.全国のうまい人とレベルの高い野球ができた。

 ソフトバンクのキャッチャーがめちゃくちゃ肩が強くて、見たことないくらいだった。

【#44 只石貫太】

#44 只石貫太
#44 只石貫太

1.キャッチャー。

2.ピンチのときに自分の配球で抑えられたときは嬉しい。ピッチャーが乱れているときはタイムをかけてマウンドにいって、ピッチャーに声をかけるようにしている。

 バッティングでは打ち損じをなくするようにしている。置きティーや連続ティーで顔がブレないように気をつけている。

 今年、初めてホームランが出て嬉しかった。感触はおぼえていない(笑)。

 キャッチャーとしては、セカンド送球の正確さや速さ。とにかく練習でレベルアップするようにしている。

3.将来はプロに入って、侍ジャパンで正捕手を獲ることが目標。

4.高い技術を学べた。間を取るタイミングなどを鶴コーチ(今年は監督)から教わった。流れずにしっかりと間を取ることを覚えられた。

 16人のちびっこ虎戦士たちがまたどこかでチームメイトになるのか、はたまた対戦することがあるのか。彼らの未来が楽しみだ。

 どの道に進んでも、このタイガースジュニアでの経験は2018メンバーたちの礎として、いつまでも彼らの中で生き続けるだろう。

ちびっこ虎戦士16人の署名と首脳陣のサイン(井関選手のお母さんのTシャツ)
ちびっこ虎戦士16人の署名と首脳陣のサイン(井関選手のお母さんのTシャツ)

(撮影はすべて筆者)