テントウ虫?いえいえ、イモムシの頭部です=アオバセセリ幼虫はアクセサリーにしたい可愛さ#イモムシ
昆虫記者はアオバセセリの幼虫をかたどったイモムシ・ストラップをバッグにぶら下げている。アオバセセリの幼虫はそれほど可愛い。
この幼虫は、アワブキなどの葉の一部分を巻き、楽器のオカリナに似た穴開きの隠れ家を作って、その中に潜んでいることが多い。アオバセセリ幼虫を探す際には、この不思議な形状の巣が目印になる。
この巣をそっと開いて、中からテントウ虫そっくりのアオバセセリ幼虫の頭部が見えると嬉しくなる。アオバセセリ幼虫は、縞々模様に青い星を散らしたような胴体も可愛い。こんなに美しい姿なのに、昼間はたいてい巣の中に隠れているのは、もったいない気もする。
そんな美貌の幼虫を見つけるには、まずアワブキの木を探す必要がある。ところが、このアワブキという木は、それほど多くない。郊外の大きな公園でも、1~2本見つかればラッキーなくらいだ。
しかし、逆に言えば、自然豊かな郊外の公園や山道でこの木を見つけさえすれば、アオバセセリの幼虫に出会える確率はかなり高くなる。
「イモムシ探しは植物を知ることから」という名言(昆虫記者が勝手に作成)は、アオバセセリの幼虫探しの鉄則でもある。
非常に地味なものが多いセセリ(蝶)の仲間の成虫の中で、アオバセセリは際立って美しいので、成虫も是非探してほしい。
アワブキにはスミナガシという蝶(この成虫もなかなか魅力的)の幼虫もいる。アワブキは、蝶好き、イモムシ好きにとっては、まさに宝の木だ。
(写真は特記しない限りすべて筆者撮影)