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どうする家康に乗っかりスイーツが岡崎市で続々“虎の皮をかぶった白うさぎ”で、お客さんUP

秋元祥治やろまい代表取締役/武蔵野大学EMC教授/オカビズ

NHK大河ドラマ「どうする家康」は、初回放送のタイムシフト視聴なども含めた総合視聴率は25.2%となり、まずまずの出だし、とのこと。徳川家康公生誕の地・岡崎市では21日に大河ドラマ館やお土産店・おかざき屋がオープンするなど盛り上がりを見せています。

第一話でバズワードとなった「待ってろよ竹千代、俺の白うさぎ」にちなんで爆速で誕生した商品たちは早速話題になっています。

どうする家康「俺の白うさぎ」まんじゅうを、岡崎市の和菓子屋2軒が相次ぎ新発売(秋元祥治)

待ってる「俺の白兎」 大河のセリフにちなむ和菓子が生誕地に登場(朝日新聞)

「まってろよ、おれの白うさぎ」饅頭セットを発売した小野玉川堂では、連日完売で先々まで予約注文も続々入っているとのこと。地元だけでなく関東など遠方からの来客もあるそうで、嬉しい悲鳴と店主の小野悟さんは語っています。

そんななかで、第2話でのエピソードをヒントに放映翌日にはオカビズから地域の店舗に提案。放映から6日となる1月21日から新たに岡崎市内の洋菓子店「マジカル」と和菓子店「ますだ家」で、ドラマにちなんだスイーツを期間新発売となりました。

「徳川家康虎ロール~厭離穢土欣求浄土~」(マジカル)、「虎の皮をかぶった白うさぎ」(ますだ家)の二商品で、いずれも虎柄の生地の中に、白うさぎをイメージした生クリームとイチゴをたっぷりと詰めたものなんです。

虎ロール(マジカル提供)
虎ロール(マジカル提供)

虎の皮をかぶった白兎(ますだ家提供)
虎の皮をかぶった白兎(ますだ家提供)

第2回「兎と狼(うさぎとおおかみ)」(1月15日放送)で、「家康公は、寅(とら)の年、寅の日、寅の刻に生まれたされるが、実際に生まれたのは、実は年が明けたうさぎ年だった」というエピソードに着想を得てスピード開発されたもの。

マジカルの「徳川家康虎ロール」のパッケージも、よく見るとうさぎが虎柄に。ますだ家の「虎の皮をかぶった白うさぎ」のパッケージも虎の顔がうさぎになっているという、こだわりぶり。

発売とともに話題になり、SNSをみたお客さんがぞくぞくやってくるなど売り切れに。

地域の中小企業の強みといえば、小さな組織だからこその意思決定の早さ。市場のトレンドやブームに迅速に反応し、小回りを利かせて商品投入をしていくことができるのです。

こだわりや技術力の高さに折り紙つきなお店や会社は地域に多々あれど、いかにそれを発信して行くかは共通の課題です。

だからこそ、市場のトレンドや世間の興味にアンテナを高め、ビッグウェーブがあれば適切に乗っかっていく事が重要だと考えています。

話題を見て、店舗にお客さんが来てくれればしめたもの。お店のこだわりや自慢の味を知ってもらえれば、その後のリピートにもつなげていけます。

そうやってビジネスチャンスを掴んでいくことも、地域の中小企業やお店にも求められています。

やろまい代表取締役/武蔵野大学EMC教授/オカビズ

01年より、人材をテーマにした地域活性に取り組むG-netを創業し03年法人化。現在理事。13年オカビズセンター長に就任。開設9年で約3300社・2万2千件超の来訪相談が押し寄せ、相談は1ヶ月待ちに。お金をかけずに売上がアップすると評判で「行列のできる中小企業相談所」と呼ばれている。2022年より武蔵野大学アントレプレナーシップ学部教授に就任。内閣府・女性のチャレンジ支援賞、ものづくり日本大賞優秀賞、ニッポン新事業創出大賞・支援部門特別賞ほか。内閣府「地域活性化伝道師」等、公職も。著作「20代に伝えたい50のこと」、KBS京都「KyobizX」・ZIP-FM「ハイモニ」コーナーレギュラーも。

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