おいしく食べて竹林整備 40都府県に広がる「純国産」メンマの輪 地域課題解決で注目
「竹林活用の入り口と、食という出口が出会った」と山本さん。昨年3月に出会うと、意気投合し、組織づくりに着手した。半年後の9月にハマチクラボ設立のキックオフイベントを開催するなど、まさに「破竹の勢い」で話が進んでいった。
■あんみつ、かき氷、甘味にもメンマ
ハマチクラボは今回のサミットで「ラーメンだけのメンマじゃない」をテーマにレシピコンテスト「竹菜レシピEXPO」を企画した。47のレシピが集まり、うち6つをファイナリストとして表彰した。黒糖寒天や白玉団子の中にメンマをいれたあんみつやメンマのシロップ漬けを具にしたかき氷などのユニークなメニューも登場した。
竹は深さ約1~1・5メートルの浅い地中に地下茎を張り巡らせ、その地下茎から新しいタケノコが生えてくる。竹が密集して林になるのはこの生態が原因だ。浅い部分の地下茎は土壌を固定する力が弱く、地滑りの原因となってしまうことすらある。
春先に地上に顔を出すタケノコは数週間で約2メートルにまで成長し、1カ月も放置すれば、食用に向かない硬い竹になってしまう。竹が寿命を迎えるまでの約10年間、若竹の生育を管理できるかが、竹林整備の鍵になるという。(高木克聡)