鉄砲水の犠牲者158人に上る バレンシアに残る破壊の爪痕
マッサナッサ、スペイン、11月1日 (AP) ― スペイン東部を襲った巨大な鉄砲水は、少なくとも158人の命を奪い、水が引いたあとの高速道路や鉄道沿線には、大破した自動車とトラックの残骸が積み上げられ、東部バレンシア州のいたるところに破壊的な爪痕を残した。 行方不明者の数が判明しないまま捜索活動が続けられているが、当局によれば、遺体がまだ自動車の中に閉じ込められたままだという。 押し寄せる水の壁が狭い通りを激流に変え、家々の一階を引き裂き、車や人、その他行く手を阻むあらゆるものを押し流した。 その結果、数千人の住民が水と電気のない生活を強いられ、数百人もの人々が、車が大破、道路が封鎖されるなどして立ち往生した。 主要道路に加えて、マドリッド行きの高速鉄道を含む路線が寸断され、バレンシア州は部分的に孤立状態にある。高速鉄道路線の復旧には数日を要するとみられている。 一部地域で鉄砲水が発生していた10月29日午後8時まで、携帯電話に洪水警報を配信しなかったとして、バレンシア州知事が非難されているが、今回の水害は最近の記憶では最も強力な鉄砲水の結果だった。 (日本語翻訳・編集 アフロ)